女性最年少市長を生んだ「反維新」の結束 「京都人には合わない」
新顔3人が争った12日の京都府八幡市長選で、全国最年少の女性市長が誕生した。初当選を果たしたのは、元京都市職員で無所属の川田翔子氏(33)。八幡市に縁もゆかりもなかった川田氏を当選させた大きな原動力は、推薦した自民、立憲民主、公明の3党が「組織戦」を展開したことだった。背景には、来年2月に京都市長選を控えるなか、日本維新の会が京都で勢いを伸ばすことへの危機感があった。
居並ぶのは各党の国会議員ら
12日夜、川田氏の陣営に「当選確実」の知らせが届くと、集まった支援者らから拍手が湧いた。
川田氏は「これからが成長をつかむまちづくりのスタート。全力で取り組ませていただきます」と決意を語った。そして、「知名度ゼロからのスタート。たくさんのみなさんが心を一つに歩んでくださった」と選挙戦を振り返った。
川田氏と共に笑顔で万歳をしたのは、支援した自民、立憲、公明の国会議員ら。国政の与野党が京都で共闘した今回の選挙の構図を象徴するような場面でもあった。
同じころ、元府議で日本維新の会公認の尾形賢氏(43)の陣営は静まりかえっていた。尾形氏は「八幡を変えたいという思いは多くの有権者と共有できたと思う。ただ八幡の、京都の、旧態依然とした体制を破る私自身の力が不足していた」と敗戦の弁を述べた。
「京都の、八幡の自主独立を守りましょう」
告示日の5日――。
「まさに元寇(げんこう)よ…