東電は「お殿様」気分? 柏崎刈羽原発に対する元規制委員長の懸念

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聞き手・福地慶太郎
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 東京電力柏崎刈羽原発新潟県)に対する事実上の運転禁止命令が解除されました。東電に原発を運転させて、本当に大丈夫なのでしょうか。原子力規制委員会の初代委員長として、柏崎刈羽原発の審査にあたった田中俊一さんに聞きました。

事故防止で大事なのは…

 ――規制委は、柏崎刈羽原発に対する核燃料の移動禁止命令を解除しました。一方、テロ対策に関係する対応は今後も重点的に監視するそうです。

 「東電は、非常に注意深く見ておかないといけないと思います。今後も確認するというのは、極めて妥当です」

 ――東電の何を懸念しているのですか。

 「東電が『お殿様気分』だからです。福島第一原発廃炉作業は、東電社員が責任を持つというより、ほとんどが下請け。柏崎刈羽原発がどうかはわかりませんが、おそらく同じような状況なのではないでしょうか」

 「事故を起こすかどうかは現…

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この記事を書いた人
福地慶太郎
科学みらい部|原子力担当
専門・関心分野
原子力、福島第一原発事故、生命科学