歌った夜は必ず寝床で「おさらい」 八代亜紀さん、努力重ねた人生
編集委員・小泉信一
「愛の終着駅」「舟唄(ふなうた)」など、心に残る名曲の数々を歌ってきた八代亜紀さんが73歳で亡くなった。取材を重ねてきた記者が、素顔を振り返る。
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ステージが終わった夜は、必ずその日の舞台のおさらいをした。ベッドの中でヘッドホンをし、その日、ステージ上で録音した自分の歌を流し、舞台の様子を思い浮かべたという。
「そうしないと眠りにつくことができないの」。笑顔でそう話していたことを思い出す。
きらびやかなイメージとは逆に、コツコツ努力を積み重ねる人だった。子どものころから好きだった絵画。人気歌手になってからも、もう一度独学で始め、49歳のとき、フランスの「ル・サロン展」で銅賞を受賞したこともあった。
「例えて言うなら、時計の振…
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