「派閥解消を」「悪でない」自民内の温度差鮮明 刷新ほど遠い初会合

有料記事岸田政権自民

森岡航平
[PR]

 自民党は11日、派閥の政治資金パーティーをめぐる事件を受けて立ち上げた「政治刷新本部」(本部長・岸田文雄首相)の初会合を党本部で開いた。複数の無派閥議員が「派閥解消」を訴えたが、派閥領袖(りょうしゅう)らが務める党幹部に響いた感じはなく、「刷新」からはほど遠い結末を案じる声がすでに出ている。

 首相は会合の冒頭、党を取り巻く状況への危惧を語った。「政策集団政治資金パーティーに関連して、政策集団、そして自民党の政治資金をめぐって国民の厳しい目、疑念の目が注がれている。状況は極めて深刻で、強い危機感のもと一致結束して対応しないといけない」。首相は「派閥」との表現は使わず、「政策集団」という言葉で、「強い危機感」を語った。

 その後の会合は非公開だった。会合後、刷新本部の最高顧問に就いた無派閥の菅義偉前首相は記者団の取材に「自民として何をどう対応していくかを明確に打ち出すべきだ。非常にわかりやすいのが派閥の解消だ」と初会合で訴えたことを明かした。その上で、記者団にこう言った。「もう『派閥』というだけで、自民党を見放す人もいる。国民に開かれた政党として、これからも責任をもってやっている。そのためには(派閥の)解消が必要だ」

 菅氏に近い無派閥議員も、それぞれ解消論に踏み込んだ。

 小泉進次郎元環境相は、初会…

この記事は有料記事です。残り704文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
森岡航平
政治部|首相官邸担当
専門・関心分野
国内政治
  • commentatorHeader
    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2024年1月11日16時33分 投稿
    【視点】

    「いまこそ事態を深刻かつ率直に認識し、国民感覚とのずれをふかく反省し、さまざまな批判にこたえ、『政治は国民のもの』と宣言した立党の原点にかえり、党の再生をなしとげて国民の信頼回復をはたさなければならない」  まるで今回の自民党の派閥の政治

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年1月11日17時19分 投稿
    【視点】

    自民党の派閥を舞台にした裏金問題が違法行為として立件されようとしているわけですから、派閥をなくすべきでないという人にとっては示すべき再発防止策のハードルが上がります。ただ、じゃあ派閥をなくせば一件落着というわけでもなく、所属議員同士の自発的

    …続きを読む
政治資金問題

政治資金問題

「政治とカネ」にかかわる問題が浮上しています。関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]