能登半島地震で、介護が必要な高齢者らの「2次避難」が進まず、体育館など環境が整わない避難所に滞留しがちになっている。ボランティア団体の調べでは、介護を必要とする人の割合が6割に達する避難所も。状態の悪化を防ぐため、理学療法士らが体育館などに入ってリハビリを指導する取り組みも始まっている。
今回の地震で石川県は、地震直後に被災者が身を寄せる体育館や公民館などは「1次避難所」、余震などを考慮して少し離れた大型施設などに設けているのが「1・5次避難所」、ホテルや病院、福祉施設など生活や介護の環境が整った施設は「2次避難所」と位置づけている。
特に高齢者や介護が必要な人の場合、なるべく早く、適切な2次避難所に移ることが、健康状態や介護度の悪化を防いだり、災害関連死を減らしたりすることにつながるとされている。
金沢市の「いしかわ総合スポーツセンター」は、県内で最初の1・5次避難所として8日に開設された。
医師や理学療法士らによる医…
- 【視点】
冬場の体育館はとても寒いです。天井が高いため、暖かい空気は上部にあがってしまいます。能登半島地震の後すぐに専門家からは、避難所となっている体育館での低体温症のリスクが指摘されました。体育館は室温が低いうえに床が冷たく、体温が奪われやすいとの
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