第1回高学歴・高収入の親「失敗できない」 行き過ぎた教育で苦しむ子ども

有料記事「早期教育」へのギモン

聞き手・平井恵美
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 高学歴で高収入の親ほど子どもの早期教育に走りがち――。専門家集団による親子支援事業「子育て科学アクシス」を主宰し、発達障害不登校など生きづらさを抱える子どもたちに向き合ってきた小児科医の成田奈緒子さんはこう指摘します。行き過ぎた教育や偏ったしつけなどで子どもが心身に不調をきたし、アクシスに駆け込んでくるケースも後を絶たないそうです。早期教育の弊害とは? 話を聞きました。

 ――早期教育に熱心な保護者にはどんな特徴がありますか。

 高齢出産が増えていますが、アクシスに相談にくる方たちを見ていると、早期教育に熱心な方たちは40歳前後で出産した方が多い印象です。

 本人たちは「もうあとがないから子育てに失敗できない」と言う。経済的な余裕もある場合、子どもに際限なくお金を使え、あれもこれもと早期教育に走る傾向があると思います。

 とくに幼稚園や小学校、中学校受験が盛んな都市部ではよりその傾向が強く、幼稚園や小学校受験のために幼いころから体操教室に通うケースも珍しくありません。

「リベンジ型」の親 夜中2時まで

 ――早期教育に走る背景には、学校や社会に対する親の不安も影響しているのではないでしょうか。

 そうですね。「子育てに失敗…

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    富永京子
    (立命館大学准教授=社会運動論)
    2024年2月12日13時0分 投稿
    【視点】

    前半部を読んで、昨年日本語版が刊行されたハーゲン・クー『特権と不安』を連想しました。韓国・ソウルの高級住宅地に住む高学歴・高収入の人々を綿密なフィールドワークから論じた著作ですが、彼らは十分に収入もあり、安定しているという「特権」を享受して

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    島沢優子
    (ジャーナリスト・チームコンサルタント)
    2024年2月12日20時18分 投稿
    【視点】

    成田奈緒子先生の著書『高学歴親という病』を企画構成しました。雑誌AERAで高学歴親の歪んだ子育ての記事を書いたときに先生に協力していただきました。そこで多くの反響があり、その当時から企画を温めていた本です。 親御さんたちを取材すればするほ

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