「ほめるな危険」心理学者が指摘 子どもを打たれ弱くさせる親の特徴

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聞き手・岡崎明子
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 子どもはほめて育てよう――。約30年前に欧米の親や教師の言葉づかいを表面だけまねて採り入れた教育論は、瞬く間に日本にも広がった。だが子どもをほめて育てることは、弊害も大きいと心理学者の榎本博明さんは指摘する。「ほめる」の功罪を、榎本さんに聞いた。

 ――私は親からあまりほめられずに育ったので、わが子はほめて育てようとずっと思ってきました。

 僕自身もあまりほめられずに育ちました。では、我々の世代が過剰にほめて育てられている今の子どもたちより駄目な人間かというと、そんな感じもしないですよね。

 「頑張れない」「すぐあきらめる」「自己肯定感が低い」――。学校でも職場でも、傷つきやすい若者たちに手を焼いているわけです。常にほめられてポジティブな気分にさせてもらっていると、それが当たり前になる。だから、ネガティブな気持ちを持ちこたえられなくなってしまいます。

 ――でも、ほめることで自己肯定感は高まるのでは?

 残念ながら、ほめられても自己肯定感は育ちません。自己肯定感という言葉は、2000年代に入って僕たちの研究グループが使い始めたのですが、それまでは「自尊感情」という言葉が使われてきました。

「べたべた」な日本の親子

 欧米社会では「自分はすごい…

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この記事を書いた人
岡崎明子
編集委員|セグメント編集長
専門・関心分野
医療、生きづらさ、ジェンダー、働き方
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    小松理虔
    (地域活動家)
    2024年4月7日16時11分 投稿
    【視点】

    記事の最後のところ、「自己肯定感は、厳しい状況を乗り越え、『自分は頑張った』と思えるときに高まります。常にほめられている子は、『人にほめられるかどうか』で心のあり方が揺れてしまいます。つまり、自己評価を他者に依存しているのです」のところ、妙

    …続きを読む
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    武田緑
    (学校DE&Iコンサルタント)
    2024年4月9日7時49分 投稿
    【視点】

    確かにやり抜く力(グリッド)やレジリエンスは重要です。榎本さんが仰りたいことが分からないわけではありません。ただ、この記事の内容だけだと子育て中の保護者の方や学校教員の行動に対して有害に働きうると思い、非常にモヤモヤしながら読みました。(榎

    …続きを読む