「障子には元から穴、それを拡大解釈して…」神戸大の不適切合宿問題

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杉山あかり
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 X(旧ツイッター)などのSNSで今月、神戸大学のサークルメンバーらが旅館内で物を壊すような動画と画像が拡散され、大学は25日、記者会見を開いた。大村直人副学長が「被害を受けた旅館のみなさまにご迷惑をおかけし、多くの方にご心配をおかけしましたことを深くおわび申し上げます」と謝罪した。

 このサークルを無期限の活動停止の処分にしたといい、大学は近く学内の調査委員会を設置し、不適切行為の事実確認をしたうえで学生の処分を決める方針。

 大学によると、サークルはバドミントン同好会「BADBOYS(バドボーイズ)」。

 3月10~16日に開いた春合宿中に、宿泊先の富山県の旅館で障子を破ったり、胴上げをして頭突きで天井を破壊したりした。この様子が撮影された動画と画像がSNSで拡散された。灰皿を倒して破損する行為もあったという。

 合宿には20歳未満を含む学生ら62人が参加。動画の撮影時、学生は飲酒していたとみられるといい、大学は20歳未満の飲酒がなかったかについても調査する。

 大学は19日朝に動画と画像を把握。その後同好会の幹部へ聞き取りをし、幹部は行為を認めて反省を口にしていたという。

 副学長らが24日に旅館を訪れ謝罪した。旅館と同好会の間で、被害弁償の話し合いをしているという。

 大学は21日に在学生へ向けた文書をホームページに公表した。「極めて非常識なものであり、恥ずべき行動であることに議論の余地はない」とし、自らを厳しく律し、成人としての倫理観と節度を持った行動を取るよう呼びかけた。

会見の主なやりとり

 会見の主な内容は以下の通り…

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この記事を書いた人
杉山あかり
神戸総局|神戸市政担当
専門・関心分野
国内政治、ジェンダー、福祉
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    曽我部真裕
    (京都大学大学院法学研究科教授)
    2024年3月26日6時34分 投稿
    【視点】

    大学が学生の課外活動にどこまで関わるか、責任を負うかは悩ましい問題です。 今回のサークルは、「非公認団体」だったということですが、神戸大学には「神戸大学非公認課外活動団体による活動についての申し合わせ」があり、学内施設の利用権をテコとして一

    …続きを読む