JR西も150億円を出すローカル線 国が創設した新たな枠組みとは
角詠之 高橋豪
岡山、広島両県を走るJR芸備線の一部再編方針を議論する「再構築協議会」が26日に始まった。昨年改正された地域交通法で創設された制度で、開催は全国で初めてだ。
改正法では再構築協議会のほかに、鉄道やバスといった公共交通も「地域のインフラ」と位置づけ、国が交付金を出す新制度もできた。地域の公共交通機関のあり方についての計画を出してもらうことが条件で、手遅れになる前に自治体も含めた話し合いを促すのが狙い。
それまでは、赤字の鉄道会社のみが経営改善のために受けられる仕組みだったが、黒字会社でも、赤字路線の利便性を高めるために使えるようになった。
第1号となったのは、富山県を走るJR城端線・氷見線。JR西日本と富山県などが昨年9月、第三セクター「あいの風とやま鉄道」に移管する方針で合意した。
計画では、新型車両の導入やレールの更新、駅の改良などにかかる341億円の3分の1を国の交付金でまかなう。周辺自治体だけでなく、JR西も約150億円を出す。2033年までの10年間で、1日の利用者数を2400人増やす青写真を描く。
この枠組みを使えるように…