女性が無能力者?はて? 朝ドラ「虎に翼」ヒロイン伊藤沙莉の驚き
親しみやすさが魅力の俳優、伊藤沙莉(さいり)。4月1日から始まるNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月~金曜朝8時)で、ヒロインの猪爪寅子(いのつめともこ)を演じる。モデルは、日本初の女性弁護士の一人で、戦後は戦争孤児や女性のため、家庭裁判所の設立に奔走した三淵嘉子(みぶちよしこ)さん(1914~84)。激動の時代を生きた女性法曹とその仲間たちを描く。
「『道を切り開いた人』『法律』というと、難しいイメージが浮かぶかもしれないですが、ポップに描かれています!!!」。そう語る俳優は、朝ドラヒロインの大役をどう演じるのか。話を聞いた。
「ブギウギ」のヒロインのモデルとなった笠置シヅ子と同じ、大正3(1914)年に生まれた寅子のあだ名は「トラコ」。女学校の卒業を迎えた年、お見合い結婚を勧める母親を振り切って、女性に法律を教える日本で唯一の学校への入学を決意。そこで出会った仲間たちと切磋琢磨(せっさたくま)し、やがて日本初の女性弁護士となる。世間知らずで自信家のところもあるが、全てに全力の人。弁護士として、裁判官として、一歩ずつ成長していく。
寅子の口癖の一つは「はて(なんで)?」。これは役を演じる自身にもリンクする。「女性は無能力者」とされるといった当時の社会的な地位の低さには驚きの連続だった。「社会が変わる時は、誰かの興味、疑問からスタートすると思うんです。寅子の意見は現代的で、今でこそみんなが当たり前に疑問に思うことに『なんで?』を素直に言える。寅子の『はて?』は、私自身の代弁でもあるので演じやすい」
これまでの法律のイメージは…
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