リスク重視で進んだ「事前規制」 生成AI登場で一変、各国に溝も

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ブリュッセル=牛尾梓
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 世界で初めて人工知能(AI)を包括的に規制する欧州連合(EU)の「AI法」が21日、成立した。今、日本を含む多くの国々が、急速に発達するAIへの対応に迫られている。EUはなぜ、先駆的なルールの策定に踏み出したのか。

 「この世界初の法律によって新しい技術の信頼性を担保し、欧州の技術革新を後押しできるようになる」。EU理事会での承認後、出席していたベルギーのミシェル国務長官(デジタル化担当)はそうコメントし、AI法の意義を強調した。

 AIの利用で生活が便利になる一方、EU側は間違った使い方やAIの誤った判断による差別や人権侵害、社会の混乱を懸念していた。

 オランダでは、税務当局が児…

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この記事を書いた人
牛尾梓
欧州総局|欧州連合(EU)担当
専門・関心分野
国際政治、データジャーナリズム、AI、OSINT