ヒグマ駆除「特殊部隊と戦うようなもの」 北海道の猟友会が協力辞退

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佐々木洋輔 古畑航希
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 北海道奈井江町の北海道猟友会砂川支部奈井江部会が、条件面で折り合わず、町のヒグマ駆除への協力要請を辞退したことがわかった。山岸辰人部会長(72)は「命がけでやるには、あまりに割に合わない」と訴えている。

 奈井江町は人口4785人。札幌市旭川市の中間に位置し、ブランド米「ゆめぴりか」などの生産で知られる。

 道内では、市街地へのヒグマ出没が相次いでいる。奈井江町でも昨年は20件の目撃情報があった。9月には市街地近くのゴルフ場にヒグマが居座り、同部会が追い払った。報酬はなく、ボランティアだった。

 町には、これまでヒグマ対策で猟友会との取り決めがなかった。今年4月、「鳥獣被害対策実施隊」を設置し、同部会にヒグマ出没時の見回りやワナの設置、捕獲駆除から処分まで、一連の対応への協力を要請した。報酬は日当4800円、見回り3700円、発砲した場合1800円で、1日最大1万300円。金額は、近隣の砂川市を参考にしたという。

 これに対し、猟友会側は「報酬が少なすぎる」などと反発。5月18日付の書面で「人員的にも難しい」と辞退した。同部会の会員は70代が中心の5人。それぞれ仕事があり、急な呼び出しへの対応は難しい。報酬には、駆除後の解体や火葬場での焼却処分まで含まれており、「8時間労働では、とても終えられない。後継者も育たない」と困惑する。

 山岸部会長は、ヒグマ駆除の危険性が軽視されていると感じている。「ヒグマは賢い動物だ。森の中はクマのフィールド。こっちは見えていなくてもヒグマにはこっちが見えている。どこから襲いかかってくるかわからず、一瞬で顔をかじられたハンターを何人も知っている。米軍の特殊部隊と森の中で戦うようなものだ」と話す。

 「お金目当てだと思う人もい…

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    西田亮介
    (社会学者・日本大学危機管理学部教授)
    2024年5月26日14時45分 投稿
    【視点】

    ヒグマと猟友会、ハンターに関する近年の客観的かつ知的好奇心を刺激する一般に知られていない情報が多数織り込まれた記事でとても興味深い。 敢えていえば、自己満足的で奇をてらった表現を使わない地方に関する記事でエモくもないが、大変読ませるし、有

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