大阪府摂津市で高濃度PFAS 国や自治体は住民の不安ぬぐう説明を
記者解説 ネットワーク報道本部・村井隼人
PFAS(ピーファス)と呼ばれる化学物質が注目されている。有機フッ素化合物の総称で代表的なものがPFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)だ。自然界ではほぼ分解されず健康への影響が懸念される。全国の河川や地下水などから検出されており、最も高い値は大阪府摂津市の地点だ。
環境省は3月にPFASの2022年度調査結果を公表した。全国1258地点のうち16都府県の111地点で、国が定めた「暫定目標値」を超えた。PFOSとPFOAの合計が1リットルあたり50ナノグラム(ナノは10億分の1)というものだ。
摂津市の地下水は2万1千ナノグラム、河川は2200ナノグラムだった。
大阪府が汚染の大部分に関係しているとみているのが、調査地点の近くにある空調機器大手、ダイキン工業の淀川製作所だ。
ダイキンによると、フッ素樹脂やゴム製品の製造のために1960年代からPFOAを取り扱っていた。PFASの規制の流れを受けて、ダイキンは自主的な削減を進めてきた。淀川製作所では12年にPFOAの製造、使用を中止したという。
ダイキンは高い値が検出され…