石丸伸二氏、「東京なめるな」揶揄されても善戦 「続きはウェブで」

有料記事東京都知事選2024東京の政治

中村英一郎
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 人口2万7千人足らずの市長から1400万人のトップをめざす東京都知事選に臨んだ前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)。政治経験豊富な2人の政治家に挑んだ戦いは、当初は「ノリで挑戦している」と揶揄(やゆ)されたが、ネット動画の拡散を誘発させて全国に広く支援の輪を広げ、想定外の善戦を演じた。

 都知事選の「ラストサンデー」となった6月30日夕、銀座4丁目交差点は、石丸氏の演説にスマホをかざしながら耳を傾ける聴衆で埋め尽くされた。その3時間前の蓮舫氏(56)の街頭演説と遜色ない人波だった。

 選挙カーの上に立った石丸氏は「経済人として初の都知事になる」と訴えると、大手銀行での勤務経験をもとに経済政策に力を込めた。

 「経済に詳しい人間がかじを取れば、(東京を)もっと豊かにできる」

 「成長戦略は教育分野への投資。学校環境の改善に財源を向けていく」

 「がんばれ」「頼む」と呼応する聴衆の反応に、石丸氏は「みんなの楽しい気持ちがバシバシ伝わってきた」と手応えを語った。

 約1カ月半前、広島市で5月17日に行われた出馬会見。支援者数人と姿を現した石丸氏は、雄弁に語った。

 「一極集中から多極分散へ。東京を動かして日本を動かす」

 市長を辞職して挑む都知事選への動機を明かすと、批判の矛先を政党に向けた。

 「多くの自治体がいま消滅に向かっている。国政の代理戦争をしている場合ではない」。自民党の裏金問題などをめぐる与野党の思惑とは一線を引き、「完全無所属」で戦うとした。

市長時代の評価は真っ二つ

 市長当時、市議会中に議員が「居眠り」していたと指摘して議会と対立。混迷が深まるなかで、民間公募の副市長人事や議員定数半減を提案したが、議会にはねつけられた。一方で「『恥を知れ、恥を』……という声が上がってもおかしくない」と議会を激しく糾弾する答弁が、ネットを通じて瞬く間に全国に広がった。

 関心を引くための「炎上」手法だとして、市政に混乱を生じさせたと批判を招いたが、ネット上のファンは「石丸さんなら、金にまみれた古い政治を変えてくれる」と喝采を送った。市長時代の評価は真っ二つに割れた。

 「石丸ファン」からは都知事…

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中村英一郎
ネットワーク報道本部|首都圏ニュースセンター
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    辻田真佐憲
    (評論家・近現代史研究者)
    2024年7月10日13時55分 投稿
    【視点】

    「ナチはプロパガンダに長けていた」ということ自体がナチのプロパガンダだったという話を思い出します。ナチはプロパガンダだけで政権を取ったわけではないのですが、プロパガンダ神話が流布されることで「ヒトラーやゲッベルスは宣伝の天才だ」ということに

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