「石のかけら」から人類の記憶を読み解く 浜田青陵賞の森先一貴さん
分権に創生、格差と、よくも悪くも「地方」の時代。では、日本列島の個性豊かな地域文化はどこまでさかのぼるのだろう。「どうやら旧石器時代の3万~4万年前には大きな枠組みがあったらしい。メリハリある地形、環境の違いが暮らし方や生業の多様性を生んだのです」
人類が列島に足を踏み入れたころ、地域性の原型ができつつあったという。それを雄弁に物語るのが石器。石ころの破片ながら、人類最古の道具が見せる多種多様な顔つきが過去の記憶をよみがえらせるのだ、と熱く語る。
京都府生まれ。中学生のとき…