「スーパーに米がない」購入制限や値上げ 背景に酷暑とインバウンド

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山田暢史
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 米が品薄になっている。値段も上がり、購入を制限するスーパーも。なぜ、「米不足」が起きているのか。

 5日午前、埼玉県越谷市のスーパーマルサン越谷花田店。「この値段じゃ買えない」。70代の主婦はそうつぶやき、米売り場を離れた。

 商品棚には品種にかかわらず、10キロ米はほぼない。5キロ米も数は少なく、なくなっている品種もあった。これまで10キロ米を置いていた商品棚には、2キロ米が積み上がっていた。内装業の男性(69)は米の値段を見比べながら「買いだめをする人もいて、なくなっているのかもしれない。いま焦って買っても高いので、買いません」と話した。

 店によると、仕入れ価格は昨年から上がり、5キロ1480円(税抜き)で販売していた品種は1千円値上げした。店で販売価格が1千円ほど安いカリフォルニア米の取り扱いも始めたという。八木栄樹店長(52)は、「本当はセールの目玉にもしたいが、そうもいかない」と話す。

 「購入制限」の動きも広がる。関東でスーパーを展開するオーケー(本社・横浜市)は7月15日から、1家族または1グループにつき、1日合計10キログラムまでに購入を制限。ライフコーポレーション東京都品川区)やベルク(埼玉県鶴ケ島市)、ヤオコー(同県川越市)も、家族ごとの購入数などを制限している。

米店「末端にばかり負担がくる」

 農林水産省は「過去に比べて…

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この記事を書いた人
山田暢史
東京社会部|メディア担当
専門・関心分野
農林水産業、食、武道、災害