「天然水の森」26カ所 地下水育む豊かな森づくりは企業活動の要
飲料メーカー・サントリーは、「天然水の森」の活動を続けている。工場で使う地下水をはぐくむ豊かな森づくりをめざし、全国16都府県26カ所に及ぶ。水を確保し続けることが企業活動にとって最も重要だと、経営方針として位置づけていることが、森林整備に取り組む背景にある。
東京都あきる野市。レジャー施設・東京サマーランドやゴルフ場に隣接した丘陵地に「サントリー天然水の森 とうきょう秋川」が広がる。
風に乗ってラウンドをプレーする人の声が聞こえる。「都心から一番近い天然水の森です。OBのゴルフボールがたまに見つかります」と、案内してくれた「天然水の森」活動を担当する市田智之スペシャリストが説明した。
広さ約81ヘクタール、コナラを中心とした広葉樹に、ところどころ、かつて植林されたヒノキやスギも群生している。また、社員の森林整備研修の場としても以前活用されており、植樹されたカエデやホオノキが育っていた。
この森に降った雨は、長い時間かけて地下にしみこみ、その地下水がサントリーの「天然水のビール工場 東京・武蔵野」(東京都府中市)やグループ企業の清涼飲料工場(同稲城市)で使われている。
林を歩いていくと、コナラの…
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