【詳報】宮崎で震度6弱、初の「南海トラフ地震臨時情報」発表

社会タイムライン

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 8日夕方に起きた日向灘を震源とする最大震度6弱を観測した地震で、気象庁は初の「南海トラフ地震臨時情報」を発表。今後1週間は巨大地震に注意するよう呼び掛けています。各地の動きなどをタイムラインでお伝えします。

■■■8月9日■■■

20:05

岸田首相「地震への備え再確認を」

 気象庁が南海トラフ沿いで巨大地震が発生する可能性が高まったと発表したことなどを受け、中央アジアへの訪問を取りやめた岸田文雄首相が、首相官邸で記者団の取材に応じた。

 岸田首相は、「夏休みに伴う旅行、帰省なども含めて、日常生活の社会経済活動を継続」しつつ、1週間は家具の転倒対策や家族との連絡手段の確認など、「地震への備えを再確認し、地震が万が一発生した場合には、直ちに避難できるような態勢をお願いしたい」と呼びかけた。

 また岸田首相は、訪れる予定だった中央アジアの国々への訪問を「適宜調整していきたい」と語った。カザフスタンウズベキスタンの各首脳とは電話協議を行ったという。

 午後8時ごろ発生した神奈川県西部を震源とする地震については、被害の情報が届いていないとし、今後気象庁などから発表すると述べた。

15:00

JAXA、11日の観測ロケット打ち上げを延期

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所で11日に予定していた観測ロケットの打ち上げを延期すると発表した。

 観測所内で被害は確認されていないが、8日に起きた宮崎県沖の日向灘を震源とする地震の余震の恐れがあることや、臨時情報の対象地域であることから判断したという。

 今回の打ち上げは、新型のロケットエンジンである「デトネーションエンジン」の性能確認などが目的。新たな打ち上げ日は未定だが、16日以降で検討している。

14:00

高知県四万十市、避難所ほぼ閉鎖「市民は冷静」

 高台など安全な場所への自主避難を全市民に呼びかけている高知県四万十市は9日午前、開設していた避難所計13カ所のうち、市役所本庁舎を除いた12カ所を閉じた。避難した人がいなかったため。

 市役所本庁舎の避難所は1週間程度は開く予定だが、9日午後2時までに避難した人はいないという。担当者は「市民は冷静に判断しているのでしょう」と話している。

13:20

岸田首相、中央アジア訪問とりやめ「危機管理の最高責任者として万全を期す」

 宮崎県沖の日向灘を震源とする最大震度6弱の地震をめぐり、気象庁が南海トラフ沿いで巨大地震が発生する可能性が高まったと発表したことを受け、岸田文雄首相は記者会見で、中央アジアへの訪問を取りやめると表明した。災害対応に万全を期す必要があると判断した。

 首相は午前、原爆投下から79年を迎えた長崎市を訪れ、平和祈念式典に出席。その後の同市内での記者会見で、「危機管理の最高責任者として、念には念を入れ、少なくとも1週間程度は国内にとどまり、政府としての対応や情報の発信に万全を期すべきであると判断した」と述べ、外遊の取りやめを発表した。

 首相は午後に長崎を出発し、12日までの日程でカザフスタン、ウズベキスタン、モンゴルを歴訪する予定だった。首相は8日夜、記者団の取材に「南海トラフ地震への警戒態勢を構築しているところで、状況を踏まえて適切に判断したい」と述べていた。

 ただ、気象庁が初の「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表し、今後1週間は巨大地震に注意するように呼びかけるなか、政権内からは9月の自民党総裁選を見据え、「外交を優先すれば足を引っ張られる可能性がある」(首相周辺)と懸念する声も出ていた。

12:30

「こんなの初めて」遊泳禁止の海水浴場

 「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されたことを受けて遊泳禁止になった宮崎市の青島海水浴場では9日正午ごろ、人の姿はまばらだった。普段は1日数千人が遊泳に訪れるといい、青島ビーチセンター「渚の交番」の小玉順規センター長は「こんなに人がいないのは初めて」と話した。

 広島県から帰省中の女性(38)の一家は、波打ち際で砂遊びを楽しんだ。臨時情報は出たものの、「子どもがきれいな砂浜で遊ぶことを毎年楽しみにしている。やりたいことを優先してあげたい」と来ることを決めたという。ただ、「昨日は寝るのも怖かった。不安です」。いつもより早く海岸を引き揚げることにしたという。

 海岸近くの青島参道商店街でマンゴーなどを販売する青果店店員の鈴木純さん(55)によると、例年この時期は多くの観光客でにぎわうが、この日は閑散としていた。多くの客をあてこんで仕入れた果物が余らないか気をもむ。「今日はしょうがないけど、この後どこまで回復できるか」

【動画】南海トラフ地震の臨時情報受け宮崎市の青島海水浴場が遊泳を禁止=大下美倫撮影

11:15

官房長官「地震への備え、再確認を」

 林芳正官房長官は記者会見で、気象庁が初の「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表したことについて、「事前避難を求めるものではなく、特定の期間に地震が発生することを具体的にお知らせするものでもない」と述べた。そのうえで、地震への備えを再確認するよう国民に求めた。

 林氏は「夏休みにともなう旅行、帰省なども含めて、日常の生活における社会経済活動を継続しつつも、家具の転倒防止対策、安全な避難場所や経路の確認、家族との連絡手段の確認など、地震への備えを再確認するようお願いする」と述べた。また、地震の情報を装って迷惑サイトへ誘導する事例が散見されるほか、デマが流布されるおそれもあるとして、「不確かな情報に惑わされることなく、お互いに助け合って行動してほしい」と呼びかけた。

11:00

関西電力大阪ガスも地震対応

 関西電力は地震の対策本部を設け、情報収集を進めている。9日午前には、対策会議を開いて、今後の対応の検討している。

 大阪ガスも、地震の発生に備え、通信システムなどの動作を確認している。

11:00

南紀白浜花火フェスタ」が中止

 和歌山県の南紀白浜観光協会は、10日に開催を予定していた「南紀白浜花火フェスタ」の中止を決めた。

 イベントの事務局には、「行く予定にしていたけど開催されるのか」などの問い合わせが相次いでいるという。

10:40

阿波おどり、予定通り開催へ

 11日に徳島市で開幕する阿波踊りの主催団体「阿波おどり未来へつなぐ実行委員会」は取材に対し、「巨大地震注意」発令を受け、徳島市が進める観光客らの避難誘導計画の再点検をふまえたうえで、予定通り開催する方針であることを明らかにした。

 演舞場をはじめとした阿波踊りの会場は吉野川水系の新町川の近くに設営される。計画では、演舞場ごとに避難誘導の方角や経路を決めている。

 市は、経路上に障害物がないか、工事などで通行できない場所はないかや、津波避難ビルの安全確認などを、改めて進めるという。

 一方、徳島県後藤田正純知事もこの日午前10時半からあった定例会見で、「巨大地震注意」の発令のみをもって阿波踊りの中止を求める考えはないとの認識を示していた。県としても安全性を確認するという。

10:30

松山野球拳おどり、予定通り開催

 松山市で9日夕から開催予定の「松山野球拳おどり」について、実行委員会は予定通り開催すると取材に明らかにした。

 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表を受けて、実行委は9日朝から、地震が起きた場合の避難経路や誘導の方法などについてスタッフ全員で確認した。参加する50の連には、地震が発生したら一時中断することなどを個別に連絡するという。

 おどりでは11日までの3日間、約3300人の参加者が歌い踊ってじゃんけんをする予定。

 実行委事務局が置かれている松山商工会議所の中矢斉事務局長によると、例年「松山野球拳おどり」の観客は10万人ほどで、今年は韓国などからのインバウンドで集客増を見込んでいた。

 実行委では松山市の協力で、誘導などの対応要員を増やした。おどりの公式ウェブサイトに防災マップへのリンクを掲出することも検討している。

10:30

飲料水、店頭にはなくても「在庫は十分」

 大阪や京都、兵庫などでスーパー「ライフ」を展開する「ライフコーポレーション」大阪本社によると、8日夕の地震発生以降、飲料水や米などをまとめ買いする客の姿が目立ったという。

 9日朝は、飲料水など一部の商品の補充が間に合わない店舗があり、担当者は「水が朝から店頭に並ばないことは、めったにない」。気象庁が初めて発表した南海トラフ地震臨時情報の影響で、「危機管理のために買い物に来た方が多かったのでは」とみる。

 納品などを急ぎ、9日昼までには補充される見込みで、「在庫は十分にあるので、ぜひ焦らず安心して買い物に来て」と呼びかけていた。

10:00

高知のよさこい祭り、予定通り開催

 高知市で9日から12日まで開催予定の「よさこい祭り」について、主催団体の「よさこい祭振興会」の役員らが9日午前10時から総務部会を開催。地震が起きた場合の避難場所や避難ルートを観客に周知するなど、可能な限りの対策をするとした上で、「予定通り開催する」という方針を確認した。

 山崎道生部会長(73)は「今年は台風もなく、安心していたら、南海トラフの地震が急にリアルな話になった」と話した。

 振興会によると、参加予定188チームのうち1チームから出場辞退の連絡があったという。

 市内のホテルによると、地震発生以降、観光客の宿泊キャンセルが十数件あったという。

10:00

コンビニ各社も地震対応

 コンビニ大手のローソンは、南海トラフ地震での津波被害が想定される沿岸部の店舗に対し、避難場所の確認を呼びかけている。

 ファミリーマートは、震度5強以上の地震が発生した場合、社内のBCP(事業継続計画)チームから対象地域の社員向けに安否確認を実施。加盟店に対しては、本部の担当者が訪問したり、店舗に備えて付けてある災害ガイドから避難経路の確認を行うよう呼びかけたりしているという。

10:00

和歌山白浜町のホテル、問い合わせ相次ぐ

 人気のビーチリゾート、和歌山県白浜町のホテルには安全性についての問い合わせや予約のキャンセルが8日夜から続いている。

 海沿いで200超の客室を有するホテルの担当者によると、ホテルには「地震の影響はありますか」「キャンセル料はいつからかかりますか」といった問い合わせが電話やメールで寄せられている。

 別のホテルの担当者は9日朝、「みなさんニュースを見て心配なさったようで、朝から電話が鳴りやまず、対応しきれない」と話した。

09:00

宮崎市の青島海水浴場、遊泳禁止に

 宮崎市の青島海水浴場は南海トラフ地震の臨時情報(巨大地震注意)が発表されたことを受け、遊泳を禁止にした。

 遊泳可能かどうかの問い合わせが9日朝から相次ぎ、50件を超えているという。青島ビーチセンター「渚の交番」の小玉順規センター長は「臨時情報も初めて出て、余震も続いているため、安全を最優先にした」と話した。

 10日以降の対応は検討中という。

09:00

高知県四万十市、市内全域に避難呼びかけ

 高知県四万十市は9日午前9時、追加の避難所1カ所を開設した。8日深夜に開いた避難所は計13カ所で、市によると午前9時40分現在で避難にきた人はいない。

 同市は8日夜に防災対策本部会議を開催。市内全域の約3万1500人に、安全な高台などにある親戚や知人宅、宿泊施設などへの自主避難を防災行政無線や公式LINEで呼びかけた。

 地域防災計画に基づく対応で、期間のめどは1週間。担当者は9日、「避難に関する市民からの問い合わせは割とあります」と話した。

08:40

宿泊施設やレンタカー キャンセル相次ぐ

 宮崎県日南市北郷町の宿泊施設「北郷温泉べっぴんの湯の宿 丸新荘」では、8日の地震発生以降、お盆期間中を中心にインターネット予約だけで約30件のキャンセルが出ている。直前のキャンセルは電話でしかできないため、朝から電話も相次いでいるという。

 地震があった8日は休業日だったが、館内では皿やグラスが割れ、テレビが落ちる被害があったという。南海トラフ地震の臨時情報が発表されたことをふまえ、施設の担当者は「地震がくるかもしれないと思うと、足が遠のくのは仕方がないですね……」とこぼした。

 宮崎市の「トヨタレンタカー 宮崎空港店」では地震発生後、20件ほどの予約がキャンセルされた。地震を理由に挙げる県外からの客が多いという。

 「マハロレンタカー宮崎空港」では、東京と大阪からの客から「家族や職場に反対された」「余震があるかもしれない」といった理由でキャンセルの連絡があったという。

07:30

宮崎市内のガソリンスタンドに列 普段の倍が来店

 地震発生後、宮崎市内のガソリンスタンドでは、給油待ちの車が列をつくった。9日朝に取材に応じた「CLOVER宮崎給油所」の60代の男性店長によると、8日午後5時ごろから、客が増え始めた。午後7時の営業終了までに、十数台が列をつくる状態が続き、普段の倍の約200台が来店した。「(今後)大きな地震があったら心配だから満タンにして帰りたい」などと話す客もいたという。店長は「私も自分の車を満タンにして帰った。考えは皆同じでは」と話した。

 宮崎市の「Dr.Driveセルフ青葉町店」でも、地震発生直後から客が増えはじめ、普段の3倍ほどに。午後11時ごろまで列ができたという。この日の夜、給油に寄った宮崎県議の山内佳菜子さん(43)によると、約20台が待っていた。「ふだんの夜は空いているのに、驚いた。スタッフを増員して対応している様子だった」と話した。

07:45

和歌山県白浜町、4カ所の海水浴場を閉鎖

 和歌山県白浜町は、4カ所の海水浴場を閉鎖した。担当者によると、巨大地震の発生の可能性が高くなるため、「安全面を考慮した」という。

 シーズンで、多くの観光客が訪れる白良浜には「閉鎖中」と書かれた案内が掲示されていた。

 長野県から家族5人で訪れた会社員の男性(36)は「泳げないのは残念。少し波打ち際で遊んで、アドベンチャーワールドなどに行きます」と話していた。

 和歌山県では田辺市新宮市も、1週間程度の海水浴場の閉鎖を発表した。

07:30

「寝られないし怖い」 横浜市から帰省中の親子、不安な一夜

 震度6弱を観測した宮崎県日南市の「生涯学習センターまなびピア」には8日夜、7世帯11人が身を寄せた。横浜市青葉区から娘2人と帰省中だった大尾路子さん(43)は、不安の一夜を振り返り、和室の畳の上で口にした。「寝られないですし、怖い。帰ろうか」

 3日から、中学生と小学生の娘2人を連れて日南市にある実家に帰省し、海水浴などを楽しんでいた。8日午後4時43分ごろ、日南市内の商業施設2階で立っているのが難しいほどの揺れに遭遇。売り場のコップは落ちて割れ、しがみつく娘と外へ必死に避難し、すぐ思った。「海の近くだから津波がくるかもしれない。逃げなきゃ」。娘と走って県立日南病院へ避難した後、避難所の生涯学習センターに身を寄せた。だが、午前4時すぎ、再び地震が起き、はっきりとした揺れを感じた。「(ほかの避難者の方も)寝られないようで、みんな起きて揺れの様子を確認していた」

 今回の地震で、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表したことについては「これからも不安はぬぐえない。大きな地震が起きないことを祈るばかりです」。帰省は13日までを予定していたが、「きょう(9日)横浜へ帰ろうかと思っています」。

05:45

JR西日本、運休や徐行運転

 JR西日本は9日、気象庁から南海トラフ臨時情報(巨大地震注意)が発表されたことを受け、当面の間、きのくに線の御坊―新宮間を走る普通電車は徐行運転をすると発表した。

 また、特急列車については、「くろしお」は終日、京阪神エリアから和歌山間で運転し、和歌山―白浜・新宮間の運転を取りやめる。名古屋―新宮・紀伊勝浦間を走る「南紀」は全区間終日運転を取りやめる。

■■■8月8日■■■

21:37

夏の甲子園、「津波警報」発令時の避難手順を確認

 気象庁が南海トラフ地震への注意を呼びかける臨時情報を出したことを受けて、阪神甲子園球場兵庫県西宮市)で開催中の第106回全国高校野球選手権大会の大会本部は8日、球場と協議し、巨大地震による津波警報が発令された場合の避難誘導の手順などについて確認した。

 9日から、球場内のアナウンスや電光掲示板で「巨大地震注意」情報が発表されていることを周知し、落ち着いた行動をとるように呼びかける。代表校にも改めて周知するなどしていく。

 球場が定める手順によると、西宮市で想定される津波は最大3・7メートルで、到達時間は2時間弱。「津波警報」が発令された時、試合をすぐに中断するとともに、場内放送で待機を呼びかけ、緊急対策本部で避難誘導するかどうかを判断する。「大津波警報」が発令された場合は、球場外に観客を避難誘導し、「鳴尾御影線より北側が安全な地域」として、球場から北へ約1キロへの避難を勧める。

21:10

和歌山県の岸本知事「少し警戒モードになって」

 和歌山県は、南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」が発表されたことを受け、午後8時45分から2回目の県災害対策本部会議を開いた。

 岸本周平知事や県幹部らが集まり、県職員が交代で24時間態勢で対応することや、市町村に住民への地震への備えの呼びかけを依頼したことなどが報告された。

 岸本知事は会議の後、記者らの取材に応じた。市民へ避難経路や避難場所、水などの備蓄が1週間程度あるかなどの確認を呼びかけ、「少し地震を警戒するモードになっていただきたい」と述べた。

 観光客については「みなさんの判断で来られる方は来ていただければ。1週間ほどは地震について注意が出されていることを前提に、それぞれの判断にお任せしたい」とした。

【動画】鹿児島県霧島市の「FMきりしま」の揺れの様子=「FMきりしまのX」から

21:00

小池都知事、避難体制や備蓄の再確認を指示

 気象庁による「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の発表を受け、東京都は8日午後9時から幹部が出席して災害対策本部会議を開いた。6日に左足のひざ関節を剝離(はくり)骨折した小池百合子知事はオンラインで出席。国や関係機関と綿密に連携して情報収集することや、避難体制や備蓄などを再確認するよう指示した。

 小池知事は会議後、「都の被害想定では、都内は最大震度6弱、島しょ地域には津波が到達するおそれがある」とし、日頃の備えの再確認や地震発生時の安全確保を都民に呼びかけるコメントを発表した。

20:30

東海道新幹線を減速運転へ 運休予定はなし

 南海トラフ地震臨時情報で「巨大地震注意」が発表されたことを受け、JR東海は8日、東海道新幹線三島―三河安城駅間で、上下線とも最高速度を時速285キロから230キロに落として運転すると発表した。減速運転は1週間ほど続ける予定。これに伴い、同区間を走行する列車に少なくとも10分以上の遅れが出ると見込まれる。9~18日は最繁忙期にあたり、多くの臨時列車が設定されているが、現時点で運休は予定していないという。

20:30

和歌山市、1週間の「第一配備態勢」

 和歌山市が災害対策本部会議を開き、南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」が発表されたことを受け、これから1週間、尾花正啓市長をトップとする警戒態勢(第一配備態勢)を続けることを確認した。

 尾花市長は会議で職員らに「パニックにならないように準備の再確認を。逃げにくいところや釣りをする人に注意喚起を十分にしてください。いつ起こるか分からない地震、長期戦になるので交代しながら、万が一のときはすぐに活動できるように」と呼びかけた。

 市内では今回の地震による被害や交通の乱れがないことなども報告された。

【動画】大分県竹田市でも強い揺れ=もこたさん提供

20:30

高知市、400人収容の避難所開設

 気象庁の「巨大地震注意」の発表を受け、高知市は自主避難する市民を受け入れるため、避難所を開設すると発表した。約400人収容できる鴨田ふれあいセンターで、今後は利用する市民の状況を見ながら新たな避難所を開設する。

20:05

岸田首相、偽情報を拡散しないよう求める

 宮崎県日南市で最大震度6弱を観測した地震の発生を受け、政府が南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」を出したことについて、岸田文雄首相は8日夜、記者団の取材に応じ、「日頃からの地震への備えの再確認、地震が発生したらすぐに避難できる準備を行っていただきたい」と呼びかけた。SNSなどで偽情報を拡散しないことも国民に求めた。

 岸田首相は9日、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列するため長崎市を訪問し、その後、中央アジア各国の外遊を予定している。岸田首相はこの日程について「政府として南海トラフ地震への警戒態勢を速やかに構築しているところであるので、それらの状況を踏まえて適切に判断したい」と述べた。

20:00

東海道線の平塚―熱海間などで減速運転発表

 南海トラフ地震臨時情報で「注意」が発表されたことを受け、JR東日本は、東海道線平塚―熱海間、伊東線熱海―伊東間、中央線大月―茅野間について8日から当面の間、速度を落として運転すると発表した。臨時情報が解除され、列車運行の安全が確認された場合は、通常の速度に戻すとしている。

20:00

徳島市、阿波踊りの中止要請しない方針

 「巨大地震注意」の発表を受け、徳島市は災害対策連絡本部会議を開き、11日に開幕する阿波踊りについて、主催する実行委員会に対し、現時点では中止要請をしない方針を決めた。阿波踊りは15日まで予定されている。

20:00

徳島県阿南市、保育所などで子ども通常受け入れ

 徳島県阿南市は「巨大地震注意」の発令を受けて災害対策本部会議を開催した。防災行政無線、公式LINE、メール、ケーブルテレビのテロップ、市ホームページの五つの手段を使って、「普段通りの生活をしながら地震への備えについて再確認を」と呼びかけることを決めた。

 9日以降、保育所・幼稚園などで子どもたちを通常通り受け入れることや、この先に「巨大地震警戒」になった場合に備えて事前避難場所の準備を進めることも確認した。

19:50

徳島県幹部「普段通りの生活しながら備えを」

 臨時情報「巨大地震注意」の発表を受け、徳島県は、後藤田正純知事をトップとする災害対策本部を設置した。

 県危機管理部の佐藤章仁副部長は報道陣に「大きな地震の発生が普段より高まっている。普段通りの生活をしながら、家具の固定や食料の確保といった備えを進めてほしい」と述べた。

19:45

大規模地震の発生可能性「平常時と比べ相対的に高まっている」

 気象庁は8日午後7時45分から記者会見し、南海トラフ地震の想定震源域では「新たな大規模地震の発生可能性が、平常時と比べ相対的に高まっている」と注意を呼びかけた。「巨大地震注意」を受け、政府は地震への備えを再確認するよう呼び掛けるが、事前避難は求めない。

 気象庁によると、震源の深さは約30キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.1と推定される。地震後、「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」を2017年11月の制度導入以来、初めて発表。同日午後5時半から、専門家らで構成される検討会が調査していた。

 想定震源域でM8級の地震が起き、南海トラフ地震と関連があると検討会が判断すれば、「巨大地震警戒」、M7級で南海トラフ地震との関連があると判断すれば「巨大地震注意」として、臨時情報を発表することにしていた。

19:45

宮崎県高鍋町が指定避難所設置を決める

 宮崎県高鍋町の担当者らは、8日午後7時45分から始まった気象庁の記者会見をテレビで見つめた。南海トラフ巨大地震が起きた場合、町は最大11メートルの津波に襲われると想定されている。町は「南海トラフ地震臨時情報」(巨大地震注意)の発表を受け、公民館などに指定避難所をもうける方針を決めた。町民に対し、「いつでも逃げられる準備をしてください」などと、SNSや防災無線などを通して呼びかけるという。

19:40

徳島県美波町、町内放送で「注意」知らせる

 徳島県南部の沿岸域にあり、南海トラフ地震の際に甚大な津波被害が想定される美波町は、気象庁が臨時情報の「巨大地震注意」を発表したことを、町内放送を通じて町民に知らせた。

19:36

全国の原発に防災体制確認を注意喚起、原子力規制委

 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が出たのを受けて、原子力規制委員会は8日夜、全国の原発に対して、防災体制を確認するよう注意喚起をした。規制委としても、情報収集や連絡体制を強化したという。

 臨時情報の対象となった自治体にある原発は、日本原子力発電東海第二原発茨城県東海村)▽中部電力浜岡原発静岡県御前崎市)▽四国電力伊方原発愛媛県伊方町)▽九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)がある。

 このうち、規制委の審査に通って再稼働しているのは伊方3号機、川内1、2号機の3基のみ。川内2号機は運転中で、伊方3号機と川内1号機は定期検査のため止まっている。

19:30

高知県黒潮町が2回目の災害対策本部会議

 高知県黒潮町の町役場では午後7時半、気象庁の「巨大地震注意」の発表を受けた2回目の災害対策本部会議が始まった。黒潮町は、国の南海トラフ地震の想定で津波の高さが最大34メートルとされる。町役場3階には各課長らが集まり、支所や保健センターをビデオ通話でつないで行われた。

 松本敏郎町長は「これからは1週間、通常業務をしながらの対応が始まる。各職場のローテーションをしっかり確認してほしい」と話した。

 情報防災課の村越淳課長は、全町民に対して一斉放送で臨時情報を伝えることを説明し、「問い合わせの電話がたくさん役場に来るはず。対応をお願いします」と指示した。

 課長らからは、「問い合わせ対応のマニュアルは」「個別避難計画がある高齢者らの対応はどうすれば」「1週間って、具体的に何日まで」などの質問が相次いだ。

19:30

林官房長官が2回目の会見「宮崎県内で負傷者3人」

 宮崎県で最大震度6弱を観測した地震をめぐり、林芳正官房長官はこの日2回目となる臨時の記者会見を開いた。午後6時時点で宮崎県内で負傷者3人との報告を受けていると明らかにした。そのうえで「人命第一の方針のもとで被害状況把握と救命等の災害応急対策に総力を挙げて取り組んでいる」と強調した。

 会見では、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を初めて発表したことについて質問が集中したが、林氏は「南海トラフ地震臨時情報には巨大地震警戒と巨大地震注意があるが、今回発表されたものは注意だ。この後、気象庁から詳細の発表がある」との発言を繰り返した。国民の混乱を防ぐための呼びかけをめぐっても「情報の正確な発信に引き続き努めて参りたい」と述べるにとどめた。

【動画】地震発生後の宮崎県各地の空撮映像=加久雅之撮影

19:16

徳島県牟岐町、家具固定など全町民に呼びかけ

 徳島県南部の沿岸域にあり、南海トラフ地震で深刻な津波被害が想定されている牟岐町は、臨時情報の「巨大地震注意」発表を受け、家具の固定や食料の確保といった備えの状況を再確認するよう、全町民に防災行政無線で呼びかけると決めた。8日夜のうちにアナウンスする。

 「警戒」の発表だった場合は、即座に町内29地区中の23地区に高齢者等避難を呼びかける予定だったという。

19:15

和歌山市も対策本部を設置

 市の西側が和歌山湾に面している和歌山市は、南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」が発表されたことを受け、災害対策本部を設置した。市民に地震への備えの再確認を促すという。

19:15

南海トラフ地震臨時情報受け、愛媛県も災害警戒本部

 気象庁が南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表したことを受け、愛媛県は8日午後7時15分、災害警戒本部を設置した。

 県の午後7時現在のまとめによると、県内で地震による目立った被害は確認されていない。

19:05

三重県が災害対策本部会議

 南海トラフ地震臨時情報が初めて発表されたことを受け、三重県は8日午後7時から危機管理統括監や各部局長らを集めて災害対策本部会議を開いた。一見勝之知事は幹部らに①初動対応に遅れがないよう万全の備え②公共交通機関の運行状況などの迅速で的確な情報収集③県民への迅速で丁寧、正確な情報提供④九州地方への応援に備えた準備――を指示した。

 県民に対しては「避難経路など日頃からの地震への備えを家族と再確認し、テレビやラジオ、インターネットなどを利用して正確な情報の収集に努めてください」と呼びかけた。また、市町の防災行政無線などからの広報情報に留意するよう訴えた。

18:40

鹿児島県志布志市で数十メートルにわたり崖崩れ

 震度4の揺れを観測した鹿児島県志布志市では、志布志港近くの崖が数十メートルにわたって崩れているのが確認された。崖下にはJR日南線のレールを挟んで民家が立ち並び、市は周辺の住民に避難指示を出した。大隅曽於地区消防組合によると、けが人は出ていないという。

 近くに住む水産加工・販売会社の北崎和豊さん(76)は「従業員が『バサッ』という音を聞いたと言っていた。こんなに大きく崩れるとは驚いた」と話した。北崎さんによると「強い横揺れだった」といい、発生後数十分で店の前を流れる川の水位が「じわじわ上がってきた」という。

18:20

伊丹―宮崎間で計5便が欠航

 全日空によると8日午後6時20分現在、大阪・伊丹空港発宮崎空港行きのNH1155便(乗客73人)が、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震の影響で宮崎空港に着陸できず、福岡空港にダイバート(目的地変更)し、午後6時13分に着陸した。地震の影響で、伊丹と宮崎の両空港を結ぶ計3便が欠航を決め、計320人に影響が及んだ。日本航空によると同6時25分現在、伊丹と宮崎を結ぶ計2便が欠航を決めた。

18:15

和歌山知事「常に緊張感を持って対応」

 和歌山県庁では、岸本周平知事や県幹部ら県庁別館に集まり、午後6時から県災害対策本部会議が開かれた。

 南海トラフ地震の「臨時情報」の仕組みについての説明や和歌山地方気象台の職員からの地震の状況の説明があったという。

 会議が終わった後、岸本知事は報道陣の取材に応じ、「県に津波注意報は出ていない状況ですが、県民のみなさんにはできるだけ海には行かないようにこの場を借りてお願いしたい。南海トラフの初めての臨時情報が発令された。常に緊張感を持って県庁としては、調査結果を待って対応したい」と話した。

18:07

高知県黒潮町長「日本全国にとって初めての経験」

 国の南海トラフ地震の想定で、津波の高さが全国で最も高い最大34メートルとされる高知県黒潮町の町役場では、午後6時過ぎ、情報防災課のフロアに各課の課長らが集まり、会議を開いた。

 南海トラフ地震臨時情報を出した気象庁の調査結果が「巨大地震警戒」でも「巨大地震注意」であっても、町内全域に「高齢者等避難」を発令し、避難所を開設すると決めた。

 松本敏郎町長は「臨時情報はとにかく、初めての体験。日本全国にとって初めての体験だ。住民の人たちに過度な不安を与えないよう、特に留意してほしい」と課長たちに呼びかけた。

18:00

土砂崩れあった松山城は異状なし

 7月12日に土砂崩れが起きた松山城(松山市)について、松山城総合事務所は地震を受けて現場周辺を見回りした結果、異状がないことを確認した、と取材に明らかにした。

18:00

土佐くろしお鉄道が運転見合わせ

 土佐くろしお鉄道(高知県四万十市)は、南海トラフ地震臨時情報の発令を受け、中村・宿毛線全線で列車の運転を見合わせた。同社は、7月に臨時情報への対応を含めたマニュアルを策定したばかりだった。

 同社によると、臨時情報の発令を受け、走行中の列車が午後6時ごろに終着駅に着いた段階で全列車の運行を見合わせた。再開のめどは午後6時時点では立っていない。担当者は「臨時情報の今後の状況次第」としている。

17:45

岸田首相「引き続き強い揺れに注意を」

 宮崎県で震度6弱を観測した地震の発生を受け、岸田文雄首相は出席していた会議でのあいさつで、「南海トラフ地震臨時情報が発表されている。引き続き強い揺れに注意し、命を守る行動をお願いする」と述べ、余震への注意を呼びかけた。

 首相は地震発生前の午後4時半過ぎから、首相官邸で開かれたデジタル行財政改革に関する会議に出席。会議中も複数回、秘書官らからメモを受け取っていた。1時間あまり続いた会議の終了前に発言し、「国民に対する情報提供と住民避難等の被害防止措置の徹底、被害状況の早急の把握、被災者の救命救助等の災害応急対策の3点を指示した」などと述べた。

17:45

気象庁の会見始まる

 日向灘を震源とし、宮崎県日南市で震度6弱を観測した地震について、気象庁の会見が8日午後5時45分から始まった。地震で揺れが強かった地域は、家の倒壊や土砂災害の危険、今後の地震や雨に十分注意するように呼びかけた。

17:40

高知県が危機管理連絡員会議

 南海トラフ地震臨時情報の発表を受け、高知県庁は各部担当者が集まる「県危機管理連絡員会議」を午後5時40分から開催した。県危機管理・防災課の重森哲也課長は「政府が調査をしており、2時間程度ののちに発表がある。今後、警戒・注意になることを前提に準備をお願いしたい」と呼びかけた。

17:40

日豊線など運転見合わせ、新幹線は運転再開

 JR九州によると午後5時40分現在、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震の影響で、日豊線、日南線、宮崎空港線、吉都線、鹿児島線、肥薩線の一部区間で運転を見合わせている。九州新幹線西九州新幹線の全区間でも一時運転を見合わせたが、運転を再開させた。

【動画】日向灘を震源とする地震時の博多駅前の様子=YouTube朝日新聞LIVEから

17:30

官房長官「引き続き地震に注意を」

 宮崎県で震度6弱を観測した地震の発生を受け、林芳正官房長官は臨時の記者会見を開いた。林氏は「九州電力川内原発をはじめとする原子力施設については、現在のところ異常があったとの報告は受けていない」と明らかにしたうえで、人的・物的被害について「確認中だ」と述べた。「南海トラフ地震との関係性については現在、調査中だ」とも語った。

 林氏は「人命第一の方針のもと、被害状況の把握と救命救助などの災害応急対策に総力を挙げて取り組んでいる」と強調。国民に対し、「引き続き震度6弱程度の地震の発生に注意するとともに、揺れの強かった地域では自治体の避難情報のほか、テレビ、ラジオ、インターネットなどの情報にも注意しつつ、行動してほしい」と呼びかけた。

17:30

宮崎市の酒屋で瓶200~300本割れる

 宮崎市内の酒屋「酒のしがらき」では、商品の酒瓶が割れるなどの被害に見舞われていた。店で働く信楽純子さん(59)によると、焼酎やワインなどの瓶が200~300本割れたという。棚に並んだ酒瓶が倒れたり、冷蔵庫の扉が開いて冷蔵庫内にある酒瓶が飛び出すなどした。「店内の床にはガラスが散らばり、酒で水浸しになった。また地震が続いたらと思うと心配」と話した。

17:25

建物倒壊1件、電柱3カ所で倒れる

 日向灘を震源とする地震で、宮崎県警は8日夕、県内の被害状況を発表した。午後5時25分時点で、110番通報は10件。人的被害はなく、建物の倒壊が1件、電柱が3カ所で倒れ、道路の3カ所がふさがれている。

17:01

JR四国、海岸近くの路線で運転見合わせ

 最大震度6弱を観測した地震の発生を受けて、JR四国は牟岐線の由岐駅(徳島県美波町)―阿波海南駅(同県海陽町)間と、土讃線吾桑駅(高知県須崎市)―土佐久礼駅(同県中土佐町)間で列車の運転を見合わせていると発表した。同社によると、いずれの区間も線路が海岸に近い。

17:00

徳島県が災害対策連絡本部

 徳島県は災害対策連絡本部を立ち上げ、情報収集を進めている。午後6時現在、県内で被害は確認されていないという。

17:00

警察庁が災害警備本部

 日向灘を震源とする最大震度6弱の地震を受け、警察庁は警備局長を長とする災害警備本部を設置したと発表した。設置は午後4時44分。被害情報の収集にあたっている。

16:55

四国電力、伊方原発で「揺れ感知されず」

 四国電力松山支店は、伊方原発(愛媛県伊方町)では揺れが感知されなかったと、取材に明らかにした。伊方町を含む南予地方は最大震度4を観測していた。

 定期点検中の3号機、廃炉作業中の1、2号機ともに異常は報告されていないという。

 3号機は7月19日から10月25日までの予定で定期検査に入っている。

16:50

首相、国民への情報提供などを指示

 宮崎県で最大震度6弱を観測した地震の発生を受け、岸田文雄首相は、津波や避難に関する国民への情報提供を適時、的確に行うとともに、被害防止の措置を徹底すること▽早急に被害状況を把握すること▽地方自治体と緊密に連携し、人命第一の方針のもと、政府一体となって救命・救助などの災害応急対策に全力で取り組むこと――の3点を指示した。

 政府は地震発生直後、首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置し、情報収集などの対応にあたっている。

16:45

鹿児島県霧島市の男性「経験したことない揺れ」

 震度5弱を観測した鹿児島県霧島市のラジオ局「FMきりしま」の男性職員(35)は、「経験したことのない、立っていられないほどの揺れだった」と話す。30秒以上の横揺れが続く中、揺れが収まるまで局の壁に寄りかかってしゃがんでいたという。窓の外の電線も大きく揺れ、「熊本地震よりも大きく感じた」と話した。

16:45

今夜はすぐに逃げられるよう準備

 震度5弱を記録した宮崎県小林市の西山理保さん(52)は「52年生きてきて、この地震は初めての経験だった。壁掛けの時計が外れて飛んできて、そばにいたら大けがだったかもしれなかった。冷蔵庫の扉も開いた。すぐに戸を開けて、いつでも高齢の母と逃げられるようにした。感覚的には、波打つような揺れに感じた。また、来るのでは…と怖い。今夜はすぐに逃げられるような準備をして寝ます」と語った。

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