食料奪い、住民を連行 99歳が語る戦場体験「二度と愚かなことを」

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渡辺洋介 編集委員・豊秀一
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 戦後79年が経ち、アジア・太平洋戦争に従軍した「戦場体験者」が急激に減っている。戦争のリアルや軍隊の実態を知る人がいなくなる時代が迫る中、体験者たちは証言に力を込め、次世代も「継承」を急ぐ。

 7月、東京・浅草であった元兵士らの証言集会。中国で従軍した元兵士の藤原重人さん(99)が自らの戦場体験を語った。

 1944年、19歳で陸軍に入隊。山口・下関から船に乗り、中国・江西省にたどり着いた。最初の数カ月間は初年兵教育。ビンタをくらい、てんびん棒で尻を何度もたたかれ、腫れ上がってかがむこともできないこともあった。

「善悪考えられなかった」

 45年2月になると、食料や…

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この記事を書いた人
渡辺洋介
東京社会部
専門・関心分野
戦争、平和、核問題、東日本大震災
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