浮島丸爆沈79年 舞鶴市で追悼集会

今林弘
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 終戦直後、朝鮮半島に向かう旧日本海軍輸送船「浮島丸」が、舞鶴湾で爆発して沈没し、朝鮮人労働者ら500人以上が亡くなったとされる浮島丸事件から79年となる24日、沈没現場を望む京都府舞鶴市の公園で、追悼集会が開かれた。

 追悼集会は、市民らが公園を整備し、追悼の碑を建立した1978年から毎年開いている。今年は約250人が参列した。黙禱(もくとう)の後、市民らでつくる「浮島丸殉難者を追悼する会」の品田茂会長(65)が「亡くなられた人や、故郷で帰りを待っていた家族の無念さを思うと、今も胸がいたみます」とあいさつ。「世界中の人々と平和の声を上げていきたい」と述べた。在日本朝鮮人総連合会在日本大韓民国民団の参列者も追悼の辞を述べた。

 浮島丸は、朝鮮半島出身の労働者やその家族らを乗せ、1945年8月22日に青森・大湊から釜山へ出航。24日に舞鶴湾で突如爆発、沈没した。

 原因や正確な乗船者数・犠牲者数は不明で、乗船者名簿は沈没とともに滅失したというのが政府の見解だ。だが、今年5月31日の衆院外務委員会で、乗船者の名簿に関係する多数の資料の存在が明らかになり、厚生労働省は、文書75件のリストを示した。品田会長は取材に「来年の追悼80年に向け、事件の解明と平和を求める活動が広がりを見せていると感じる」と話した。

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