JR北海道、赤字路線の収支改善計画を公表 ただ「黒字化は不可能」
JR北海道は4日、国や自治体の支援を受けて存続をめざす8線区(通称・黄色線区)について、コスト削減や観光列車の拡充などで赤字を今後大幅に圧縮し、年間100億円にするという「実行計画」を公表した。ただ具体策や沿線自治体との協議はこれから詰めるといい、達成できるかは不透明だ。
JR北は2018年夏に、国から経営改善の徹底をうながされる2度目の監督命令を受け、8線区の乗客増や経費節減について19年度から5年間の行動計画(アクションプラン)を作成。8線区の赤字を、17年度実績の135.1億円よりも減らす目標を掲げていた。
だがコロナ禍が直撃。テレワークの増加による乗客減や沿線地域の催しがなくなったこともあり、8線区のうち根室線(滝川―富良野間)▽室蘭線▽日高線の収支改善の目標は達成できたが、残り5線区の収支と8線区の乗客数(輸送密度)の目標は未達に。昨今の物価高騰による燃料費や資材費の増加もあり、8線区の23年度の赤字額は148.45億円に膨らんだ。
国は今春、24~26年度に計1092億円の財政支援を続ける代わりに、経営改善の徹底をうながす3度目の監督命令を出した。今回の計画はこれを受けて作ったものだ。
「観光」「都市間」「生活」線区の特性ごとに対策
計画では、8線区の特性を「…