「二度と見たくない傑作」 火垂るの墓が初の全世界配信、絶賛の背景

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小川尭洋
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 もう二度と見たくなくなるほど悲惨だが、二度と忘れられない傑作だ――。スタジオジブリの名作「火垂(ほた)るの墓」(英語名Grave of the Fireflies、1988年、高畑勲監督)の初めての全世界一斉配信が始まり、改めて注目を集めている。

「心打たれた」今にも通じる普遍性

 動画配信サイトNetflix(ネトフリ)が配信元で、日本以外の190カ国以上で見られる。野坂昭如さんの直木賞受賞小説が原作で、第2次世界大戦末期の神戸で力強く生きる戦争孤児の兄妹の姿を描く。ネトフリでは今月16日、一斉に配信スタート。もともと世界中で根強い人気を誇ってきたが、今回の配信後、英語圏の映画レビューサイトで高評価が相次いでいる。

 作品誕生から40年近くを経てもなお、多くの人の胸に響いている背景には、ウクライナパレスチナ自治区ガザで罪なき人々が犠牲となっている世界情勢もあるようだ。

 「3Dゲームのような感覚の…

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この記事を書いた人
小川尭洋
デジタル企画報道部
専門・関心分野
人種差別、海外ルーツの人々、歴史認識、政治と教育