岐阜県産米粉の9商品開発 東海学院大生がアイデア 地元企業と連携

松永佳伸
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 ヤンニョムチキン、エビマヨ、チーズケーキ、カステラ……。岐阜県産米粉を使った料理やスイーツの新商品が完成した。東海学院大学管理栄養学科(各務原市)の学生たちがアイデアを出し、地元企業6社と連携して9品を商品化した。

 米粉の消費拡大を図ろうと、県が東海学院大に依頼し、取り組みが始まった。県農産園芸課によると、主食用米の消費が減少するなか、県内では米粉用の作付面積は、2021年度の48ヘクタールから、22年度が58ヘクタール、23年度が65ヘクタールと年々増えている。新商品の開発により、需要を増やして作付面積を広げる狙いがある。

 管理栄養士を目指す学生たちは6月、米粉特有のもちもちとした食感や甘み、栄養価などを意識して15グループが21品のレシピを提案し、地元企業を招いて試食会を開催。そのうち7社が商品化に向け、学生たちと試作を繰り返してきた。

 商品化したのは、岐阜グランドホテル、珈琲(コーヒー)工房ひぐち、米SweetS、デリ・ジャパン、ナガヤワークス、コンパスグループの6社。一方で、8月ごろから米不足が深刻化し、米粉の価格も高騰した。大手スーパーは総菜2品の販売を目指していたが、商品化を断念した。

 岐阜グランドホテルでは、中国料理のレストランで韓国料理のヤンニョムチキンと中華料理のエビマヨを10月1日から2カ月限定で売り出す。担当者は「米粉の香りやサクサクとした食感を大切にした。低カロリーでヘルシーな料理に仕上がった」と話す。

 デリ・ジャパンは東海学院大の学生食堂でヤンニョムチキンを、コンパスグループは県庁食堂で米粉のホワイトソースを使ったランチメニューを提供する。

 ヤンニョムチキンとエビマヨを考案した4年生の長谷川海大さんは「味付けや料理の見せ方などプロのこだわりは勉強になった。米粉のおいしさを多くの人に味わってほしい」と話す。各企業の店舗以外では10月26、27日にある県農業フェスティバルなどのイベントで販売される。

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