石破総裁が誕生した逆転劇の要因 「結局、岸田だ」高市陣営は恨み節

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今野忍
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 27日に投開票が行われた自民党総裁選は、決選投票の末、石破茂元幹事長が勝利した。勝敗の行方を左右したのは、退任する岸田文雄首相が率いる旧岸田派の支援だった。国民目線の政治の実現に向けて、新首相となる石破氏の手腕が試される。

 自民党本部8階のホール。決選投票の結果が発表されると、新総裁に決まった石破氏は立ち上がり、周囲の議員に頭を下げた。そして、うっすら笑みを浮かべ、右手を高々と上げた。

 初挑戦は2008年。歴代最多の5度目の立候補となった今回の総裁選を、石破氏自身が「最後の戦い」と位置づけた。

 12年の総裁選は、地方票で圧倒的な支持を得ながら決選投票で安倍晋三氏に逆転を許した。議員の仲間を増やすため、15年には自らの派閥を立ち上げた。

 だが「議員同士の会合より読書を優先したい」と群れることを嫌う石破氏の周囲に、なかなか仲間は集まらなかった。

 18年、20年の総裁選に挑んだが、いずれも敗退。責任を取って派閥会長を辞し、仲間は散り散りになった。党内の誰もが「石破は終わった」と感じていた。

 流れを変えたのは、昨年末か…

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この記事を書いた人
今野忍
政治部|与党担当
専門・関心分野
国内政治、外交・安全保障
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    小室淑恵
    (株式会社ワーク・ライフバランス社長)
    2024年9月28日19時37分 投稿
    【視点】

    今回の総裁選、主要メディアは最後までしっかり扱ってくれることが無かったが、働き方改革についてどのような姿勢を示しているのか、を私は注目してみてきた。 「労働時間の上限規制は行き過ぎた。もっと長時間働きたい人の声を多く聞くから、柔軟化していく

    …続きを読む
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    曽我豪
    (朝日新聞編集委員=政党政治、教育改革)
    2024年9月29日13時20分 投稿
    【視点】

    今回、石破茂氏にも個別の動画インタビューをしました。総裁選で論争を重ねればおのずと政策の近似性は明らかになると言いつつも、決選投票では各国会議員の自主投票に任せると明言したこと、現在の自民党の危機は1989年のリクルート事件期より上だと言っ

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