表現したい、その衝動が既に音楽 信長貴富さんの想像を超えた空間

有料記事くちびるに歌を

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 音楽――音による芸術。人の聴覚に訴える美。辞書にはこう書いてある。その意味づけの境界をひょいと飛び越える体験をしたので紹介したい。

 この夏、東京都内のある合唱団から稽古場へのお誘いがあった。やなせたかしの詩による二部合唱曲集『ひざっこぞうのうた』を練習していく中で、作曲者である私の話を聞きたくなったとのこと。はじめましてのメールに書かれていた合唱団の紹介はこうだ。

 ――ホワイトハンドコーラスNIPPONは、ろう者、難聴、車椅子ユーザー、弱視発達障害や障害のない子どもを含めて多様な子どもたちが声と手話でパフォーマンスをする合唱団です。

 これまで手話コーラスを見る(聴く)体験は私にもあったので、それかな、というイメージが浮かんだが、実際に稽古場に伺うと、私の想像の小さな箱の中には収まらないのびやかな空間がそこにあった。

 その日は9月だというのにひ…

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