自民党と連立政権を組む公明党が10日までに決定した次期衆院選の推薦候補186人の中に、派閥の裏金問題を受けて自民が非公認とした2人が入った。「クリーンな政治の実現」を公約に掲げながら「裏金議員」を推薦する背景に、小選挙区に擁立した公明候補の勝利へ、なりふり構っていられない事情がある。
自民が非公認とする一方、公明が推薦した2候補は、いずれも安倍派の西村康稔元経済産業相(兵庫9区)と三ツ林裕巳前衆院議員(埼玉13区)。裏金問題を受けた4月の処分で、自民は西村氏を1年の党員資格停止、三ツ林氏を1年の役職停止とした。これを受けて石破茂首相ら党執行部が非公認を決めた。
西村、三ツ林両氏に共通するのは、近い選挙区から公明候補が立候補することだ。埼玉14区は、これまで比例北関東ブロックで当選を重ねてきた石井啓一代表が初めて挑む。兵庫2区と8区からは、赤羽一嘉副代表と中野洋昌氏が立候補する。
とりわけ埼玉14区は「10…