群響、400人で挑むマーラー 来季80周年のプログラム決定
群馬交響楽団(群馬県高崎市)は、2025年度の定期演奏会のプログラムを発表した。創立80周年の特別プログラムとして、11月にマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」を、歌手ソリストや大人と児童の合唱団ら出演者総勢約400人の大編成で届ける。
創立80周年にちなみ、末広がりの「八(8)」にこだわったプログラムとして、マーラーのほかショスタコービチ、シューベルト、それぞれの交響曲第8番を演奏する。また、楽員をソリストに起用し、ソロ・コンサートマスター伊藤文乃さんや、首席ビオラの池田美代子さんらが出演する。
飯森範親さんが23年度に常任指揮者に就任して3年目。初年度から取り組むシリーズ「第九」は、ベートーベンの交響曲第9番「合唱付」を。もう一つのシリーズ、R・シュトラウスは、「アルプス交響曲」を披露する。
23年度は全公演でモーツァルト作品を取り上げた。25年度は日本人作曲家の作品を紹介する。日本初の交響曲を作曲した山田耕筰の「序曲 ニ長調」(1912年)や、飯森マエストロと生前、親交が深く、昨年死去した西村朗の「三重協奏曲《胡蝶夢》バイオリン、ハープ、クラリネットと管弦楽のための」(2023年)を取り上げる。
このほかに、生誕100年を迎える芥川也寸志の「弦楽のための三楽章『トリプティーク』」(1953年)、武満徹「弦楽のためのレクイエム」(1957年)。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」や数々の映画、アニメ作品に楽曲を提供している菅野祐悟さんには新作を委嘱している。
高崎芸術劇場との連携企画「GTシンフォニック・コンサート」では、同劇場芸術監督の大友直人さんによるオール・ブラームス・プログラムや、千住明さん指揮のドラマ&CM音楽特集などクラシック、ポピュラーの名曲が披露される。
飯森マエストロは会見で「来シーズンのプログラムには、楽器が複雑に絡み合い、色んな旋律がうごめく、精神性の高い作品があります。オーケストラの皆さんは、これまでモーツァルトなど古典をやってきているので、一人ひとりが考え抜いて、確固たる技術をもって、精神性の高いものを自然と表現できると期待しております」と話した。
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