公平な裁判を求めていたハンセン病患者…「特別法廷」企画展、群馬で

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高木智子
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 戦後「法の下の平等」をうたう日本国憲法が誕生しながら、ハンセン病患者は公平な裁判を受けることさえできなかった。患者が裁かれたのは、隔離された療養所の一角に設定された「特別法廷」。その実態を伝える企画展が、重監房資料館(群馬県草津町)で開かれている。無実を訴えながら死刑になった男性の思いがつづられたノートなど特別法廷に関する貴重な資料が公開されている。

 「ハンセン氏病故に歪(ゆが)められて偏見と予断に依(よ)り、一審二審も極刑の判決を言い渡すということは、余りにも人権を脅かすものである……」

 企画展には、変色した古びたノートが展示されている。ある男性の思いが書かれている。

 男性は1952年に熊本県で…

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この記事を書いた人
高木智子
前橋総局|群馬県政担当
専門・関心分野
社会、人権、地方