核軍縮の道筋、組み直しを 中満泉さんが考える国連のやるべきこと

有料記事被爆国から

編集委員・副島英樹

日本原水爆被害者団体協議会日本被団協)がノーベル平和賞を受賞します。12月10日の授賞式を前に、国際連合事務次長・軍縮担当上級代表の中満泉さんに思いを聞きました。

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 11月3日の広島大学での講演では、襟元に日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の「折り鶴」のバッジをつけて登壇しました。ノーベル平和賞の授賞式の代表団に加わっています。被団協の方々からぜひ来てほしい、と。2017年に核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が受賞した時に続いて2回目となります。

 ロシア・ウクライナ戦争でも中東における紛争でも、核兵器を巡る色々な言説が出てきて、リスクは今、非常に高まっています。だからこそノーベル委員会は「核のタブー」という言葉を何度も使い、核兵器の使用を二度と認めてはならないという強力なメッセージを送ったのだと思います。受賞を追い風に、核軍縮の道筋を組み直す必要があります。

 仮にAIが核兵器の指令系統…

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この記事を書いた人
副島英樹
編集委員|広島総局駐在
専門・関心分野
平和、核問題、国際政治、地方ニュース
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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2024年11月29日17時0分 投稿
    【視点】

     国連は単独の主体として行為する以上に、加盟国の映し出す鏡のようなところがある。主要国のあいだの関係が荒れてしまうと、国連の場自体も荒れ、なかなか物事が前に進まなくなる。  では国連を改革して主体的に世界のための行動できるようにしようといっ

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