「危険運転」認められたが…「よかったね、はない」遺族ら複雑な思い

有料記事

神崎卓征 大村久 貞松慎二郎
[PR]

 一般道を時速194キロで運転した死亡事故は危険運転致死罪にあたると判断した大分地裁の判決。遺族や弁護士は「意義がある判決だ」と評価する一方で、懲役8年という量刑については「あまりにも軽い」とやるせない気持ちをあらわにした。

 「こういう風になってよかったね、というのは私の中では永遠にない」。判決が言い渡された後、事故で亡くなった小柳憲さん(当時50)の姉の長(おさ)文恵さん(58)らが大分市内で記者会見を開き、心境を語った。

 弟を失ってから約3年9カ月。被告の元少年(23)に対し、「弟の命を奪ったという事実だけは、無くなることはない。一生、十字架を背負って生きていってほしいと思う」と話した。

 被害者代理人の森脇宏弁護士は「現行法下で裁判所が危険運転致死をきちんと認定してくれたことに、非常に意義がある。法改正がなくてもきちんと認められたことは強調したい」と地裁の判断を評価した。

 懲役8年という量刑について…

この記事は有料記事です。残り550文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
貞松慎二郎
中津支局|主に大分県北部を担当
専門・関心分野
民俗芸能、伝統文化、風習