円高進み一時149円台 都区部物価上昇受け、日銀の利上げ観測拡大
東谷晃平
29日午前の東京外国為替市場で、対ドル円相場は円高が進み、一時、約1カ月ぶりに1ドル=149円台をつけた。朝方に発表された東京都区部の消費者物価指数(CPI)が底堅いと受け止められ、日本銀行が追加利上げをするとの見方が拡大。金利が上がりそうな円を買ってドルを売る動きが進んだ。
総務省が29日に発表した11月の東京都区部のCPIは、値動きの大きい生鮮食品を除いた指数が前年同月より2.2%上昇した。市場予想を上回ったことで、日銀が12月に開く金融政策決定会合で追加利上げに踏み切るとの観測が強まった。
みずほ証券の山本雅文氏は「今日発表されたCPIは日銀の利上げに追い風だ。トランプ米次期大統領の高関税政策で世界経済の減速懸念が広がっていることもあり、円安ドル高の流れは止まった」と話す。今後も円高が進むとみて、年末に1ドル=146円と予想する。
東京株式市場では円高の進行…