「まだ生きている」ガザから届くメッセージ 難民キャンプで新たな命

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

富田祥広
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 パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスがイスラエルに大規模な越境攻撃を行った――。昨年10月7日、ニュースを知った河上友香さん(51)=鳥取市=は二つの感情に揺さぶられた。

 一つは「正当化されるものではないけど、よく攻撃したものだ、と。イスラエルによる長年の抑圧でたまっていたものが爆発したと思った」。そして、もう一つ。「攻撃の矛先は私にも向けられた気がした。『パレスチナの苦しみを忘れてただろ。あきらめてただろ』と責められたと感じた」

 イスラエル軍の攻撃も始まった。戦地となったガザの〝友〟に、軽い気持ちで安否を問うメッセージは送れない。送信ボタンを押せたのは約2週間後。〈毎日心配しています。みなさん無事ですか?〉と英語で尋ねた。

 まもなく返信がきた。

 〈ありがとう。私たちはまだ生き延びている。こんな瞬間に直面したことは一度もない。死は至るところにあります〉(2023年10月20日)

「水も食べ物もシェルターもない」

 河上さんは20代半ばでNGO(非政府組織)の研修生として、旧ユーゴスラビアで難民支援に携わった。帰国後、00年に故郷の鳥取で難民支援団体「ピースバード」を設立。紛争地などを理解する学習会を催したり、チャリティーイベントで寄付を募ったりしてきた。

 ある催しでパレスチナの手工…

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この記事を書いた人
富田祥広
鳥取総局
専門・関心分野
社会、ルポルタージュ
イスラエル・パレスチナ問題

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