「非常戒厳」の謎 議員の速やかな集結と解除、予想外だった可能性

有料記事

聞き手・田中恭太
[PR]

 韓国で大統領による「非常戒厳」が宣布され、国会の解除要求を経て短時間で解除された。その背景や、今後の韓国の政治や外交の見通しについて、慶応大の西野純也教授(東アジア国際政治)に聞いた。

 尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が「非常戒厳」宣布に至った大きな背景としては、3日夜の会見で尹氏が述べたとおり、国会では野党が圧倒的な数を占め、国政運営が進まなかったことがある。政府関係者の弾劾(だんがい)訴追案の発議が続き、予算案の可決も見込めない状況だった。

 今年の夏、野党の「共に民主党」の議員が、「尹政権で戒厳が行われる兆候がある」と発言したことがあった。尹政権の国防相は否定していたが、野党議員の言うとおりになってしまった。

 戒厳の準備が十分なされてい…

この記事は有料記事です。残り670文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
田中恭太
国際報道部
専門・関心分野
国際情勢、裁判、デジタルプラットフォーム、独占禁止法
韓国「非常戒厳」

韓国「非常戒厳」

韓国の尹錫悦大統領が2024年12月3日夜、「非常戒厳」を宣言し、その後解除しました。関連ニュースをお伝えします[もっと見る]