シリア情勢めぐり会合、経済制裁解除やゴラン高原を議論 国連安保理
ニューヨーク=遠田寛生
国連安全保障理事会は17日、アサド政権崩壊後初めてのシリア情勢に関する公開会合を開いた。国連は暫定政権に一定の評価を与え、経済を立て直すために米国や欧州連合(EU)などが科している経済制裁の解除を訴えた。イスラエルが、占領するシリア領ゴラン高原への入植活動を拡大させようとする動きには相次いで批判の声が上がった。
シリアの首都ダマスカスからオンラインで参加した国連のペデルセン特使(シリア担当)は、アサド政権が倒れて希望を口にするシリア国民もいると報告した。誰も排除しない安定した組織運営や、新しい憲法や公平な選挙の必要性などを強調した。長期の紛争で「シリア人の9割が貧困に陥っている」とし、経済の支援策として米国やEUなどが科している制裁の見直しを呼びかけた。
16日にダマスカスで暫定政…