連載「在来作物はいま」第2部(5)
人と自然、都市と地方、農家と市民――。これらの間を、食と暮らしでゆるやかにつなぐ場が山形県鶴岡市にある。
レストランに小規模な展示スペースを併設した店舗「manoma(マノマ)」。2019年の秋、東京の会社でコピーライターとして働いていたマツーラユタカさん(48)と、妻でディスプレーデザイナーのミスミノリコさん(52)が、マツーラさんの故郷・鶴岡にUターンして開店した。
地域で受け継がれてきた在来作物や伝統野菜は、収量が少なく手間もかかるといった難しさから、継承が危ういものも少なくありません。在来作物をめぐる連載の第2部(全6回)では、在来作物を食の現場から支える人たちを描きます。今回はその5回目。
皿の上に季節を凝縮、一品ずつ作り方も説明
マツーラさんは会社員時代に趣味の料理が高じ、友人とフードユニット「つむぎや」を結成。副業として料理本を何冊も出すほか、イベントで料理を作るなどして、料理の腕を磨いてきた。
店の料理はマツーラさんが主…
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- 【視点】
季節の挨拶に使われたり、俳句の季語として詠まれたりする二十四節気。昔から伝わる季節の移ろいを細やかに感じ取って、それを食卓に並べて味わう。季節と分かちがたく結びついている食べ物の旬を知り、その時期においしいものを食べることは、栄養的にも味覚
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