松野元官房長官、高木元国対委員長ら16人を不起訴 自民党裏金事件
自民党最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)が政治資金パーティー収入の一部を裏金化したとされる事件で、東京地検特捜部は26日、政治資金規正法違反の疑いで告発されていた松野博一元官房長官や高木毅元国対委員長ら16人の現・元国会議員を不起訴処分とし、発表した。証拠が足りない「嫌疑不十分」や悪質性が低いとして起訴を見送る「起訴猶予」にあたると判断した。
また同日、政治資金規正法違反の疑いで再捜査していた萩生田光一氏の政策担当秘書と、世耕弘成氏=自民を離党=の資金管理団体の会計責任者を再び不起訴処分にしたと発表した。特捜部は5月に不起訴にしたが、東京第五検察審査会が10月に「不起訴不当」と議決し、改めて捜査していた。
このほか、「水月会」(旧石破派)の政治資金収支報告書に虚偽記載があったなどとして告発された同派代表だった石破茂首相や会計責任者らについても、特捜部は不起訴処分とした。
自民党の主要派閥をめぐっては、特捜部は安倍派が総額約13億5千万円、二階派が同約3億8千万円、岸田派が同約3千万円を政治資金収支報告書に記載していなかったと認定。各派閥の会計責任者3人や国会議員4人(元職を含む)、秘書4人の計11人を在宅・略式起訴した。
これまでに不起訴となった国会議員ら(敬称略)
※は26日に不起訴処分
<派閥側>
◆安倍派
下村博文(元職)、松野博一、西村康稔、塩谷立(元職)、高木毅(元職)、世耕弘成、萩生田光一、森喜朗(元職)
◆二階派
◆岸田派
◆茂木派
<議員側>
◆二階派
二階俊博(元職)、平沢勝栄、武田良太(元職)、林幹雄(元職)、福井照(元職)、宮内秀樹、衛藤晟一
◆安倍派
三ツ林裕巳(元職)、山谷えり子、杉田水脈(元職)、大塚拓(元職)、※菅家一郎(元職)、※簗和生、丸川珠代(元職)、橋本聖子、小田原潔(元職)、※高木毅(元職)、※松野博一、※中根一幸(元職)、※宗清皇一(元職)、※堀井巌、※和田義明(元職)、※柴山昌彦、※羽生田俊、※中山泰秀(元職)、※馳浩(元職)、※岡田直樹、※宮本周司、※関芳弘、※衛藤征士郎(元職)
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