田中将大、まだ36歳 孤独、屈辱に向き合った1年で積み重ねたもの
野球人生で最大のピンチにどう立ち向かうか。状況によっては現役引退も視野に入るのでは――。
この1年、そんな田中将大の心の持ちように関心を持って追いかけてきた。
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大リーグのヤンキースから2021年に古巣の東北楽天ゴールデンイーグルスに戻り、3年間で計20勝32敗。23年オフに3回目となる右ひじのクリーニング手術を受け、その後も体への負担がかかり、コンディションが整わなかったからだ。
昨年の3月下旬から約4カ月半、実戦から遠ざかった。ファームでは2軍の試合を横目にひとり、体を鍛える日もあった。
実戦に復帰したのが8月の暑い盛りだった。試合を重ねるうち、本音をさらけ出した日がある。
9月4日、復帰4戦目となったDeNA2軍戦の試合後だった。
「先が見えていないことがたくさんありました。その中で色々見つめ直すこともできたし、色々な発見もあった。いい時間を過ごせたなと思っています」
「マー君」の愛称で慕われた若い時分から、はっきりと物を言う口ぶりは変わらない。ドライな対応で距離を置くのではなく、心のうちを正直に明かしていた。
先の見えない苦悩をどうやってしのいだかについて、シーズン中に聞くのははばかられる。
本拠の楽天モバイルパーク宮城で秋季練習が始まった10月17日、帰り際に思い切って聞いた。
リハビリ時は孤独感とどう向…
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