英国の環境活動団体、今度はダーウィンの墓に落書き 脱化石燃料求め

友田雄大
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 英国に本拠を置く環境活動家団体「ジャスト・ストップ・オイル」は13日、「進化論」で知られる博物学者チャールズ・ダーウィンのロンドンの墓石に、団体の支持者がスプレーで文字を書いたと発表した。化石燃料からの脱却を英国政府に働きかけるためという。同団体は過激な抗議活動で知られている。

 発表などによると、同日午前に団体の支持者2人がウェストミンスター寺院に入り、ダーウィンの墓石にオレンジ色のスプレーで「1・5は死んだ」と書き込んだ。政府に対し、2030年までに化石燃料の採掘や燃焼を段階的にやめるよう要求する目的があるとしている。

 ダーウィンの墓を選んだことについて、支持者らは「私たちがいま6度目の大量絶滅のさなかにいると知ったら、ダーウィンは墓の中でひっくりかえるだろう」と話しているという。英BBCによると、2人は器物損壊の疑いで逮捕された。

 気候変動問題では、欧州連合(EU)の機関が10日、2024年の世界の平均気温が産業革命前より1・6度高かったと発表した。気候変動対策の国際ルール「パリ協定」で定めた気温上昇幅1・5度に抑える目標を単年で初めて超えたことになり、今回の落書きの中身はこの報道に関連づけたものとみられる。

 ジャスト・ストップ・オイルは、これまでもロンドンのナショナル・ギャラリーに飾られていたゴッホの「ひまわり」にトマトスープをかけるなどの過激な抗議行動をくり返してきた。

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この記事を書いた人
友田雄大
国際報道部
専門・関心分野
経済、国際情勢