(語る 人生の贈りもの)谷川俊太郎:9 母の認知症、書いてカタルシス

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 ■詩人・谷川俊太郎

 《1979年、母・多喜子が入院。前から認知症で、母の介護の負担は家族にとって大きかった》

 認知症になって、若い頃に浮気をしていた父への恨みつらみが戻ってきたんでしょうね。夜中にぼくの仕事部屋に来て、「あなたのお父さんはひどい人だ」とか原稿用紙に書き連ねた。自分がいかに傷つ…

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