今年の選抜高校野球大会は、常葉菊川の優勝で幕を閉じた。今年の大会から低反発球が導入され、本塁打が減ったことは間違いない。外野のフェンス手前で打球が失速するシーンを何度も目にしたからだ。そのせいか僅差の試合が多くなり、送りバントやスクイズが多かったように感じた。1点の重みが大きくなり、守備の重要性も増しただろう。守備力を評価されて選ばれる希望枠の大垣日大が決勝戦まで勝ち進んだことが、今年の大会は守備が重要だったことを証明している。私は希望枠のような守備力を考慮する選考方法についてずっと反対の立場を取っているが、大垣日大の躍進がそれをくつがえしたと思っている(だからと言って来年以降希望枠を肯定するわけではないが)。
にもかかわらず、優勝した常葉菊川は5試合で犠打は1つだけだったとか。優勝したチームが犠打(要するにバント)を使わないチームだった事実は、今後の高校野球の行く末を暗示していると思う。どんなに低反発球を導入したところで、現代高校野球はつまるところ打力の勝負なのだ。私が見た常葉菊川の試合でも、無死一塁の場面ではすべて強攻策だった。アウトをひとつ進呈して塁を進める行為は、もはや時代遅れなのだ。高校時代に2番打者だった常葉菊川の監督さんは、3年前の済美の優勝に衝撃を受けたとか。常葉菊川はバント練習はしないのだそうな。
そんなわけで今年の夏は、打力で打ち勝つ野球と少ない得点で守り勝つ野球とでは、どちらが最後に勝者となるのであろうか。夏の選手権に向けて今年は全国各地でどのような野球が展開されていくのか、例年以上に興味深い年となりそうである。
にもかかわらず、優勝した常葉菊川は5試合で犠打は1つだけだったとか。優勝したチームが犠打(要するにバント)を使わないチームだった事実は、今後の高校野球の行く末を暗示していると思う。どんなに低反発球を導入したところで、現代高校野球はつまるところ打力の勝負なのだ。私が見た常葉菊川の試合でも、無死一塁の場面ではすべて強攻策だった。アウトをひとつ進呈して塁を進める行為は、もはや時代遅れなのだ。高校時代に2番打者だった常葉菊川の監督さんは、3年前の済美の優勝に衝撃を受けたとか。常葉菊川はバント練習はしないのだそうな。
そんなわけで今年の夏は、打力で打ち勝つ野球と少ない得点で守り勝つ野球とでは、どちらが最後に勝者となるのであろうか。夏の選手権に向けて今年は全国各地でどのような野球が展開されていくのか、例年以上に興味深い年となりそうである。