広島で勃発、仁義なき戦い 自民「王国」に公明の急襲

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太田成美 笹井継夫 松島研人
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 自民党の名門派閥が君臨する「王国」を急襲したのは、昨年自民との連立21年を迎えた「友党」であるはずの公明党だった。

 広島市郊外のベッドタウンから中国山地の農村部も抱える衆院広島3区。昨年12月20日午前、同区に位置する広島市安佐北区で、公明副代表の斉藤鉄夫衆院議員(68)=比例中国ブロック=が事務所開きに臨んだ。

 この約1カ月前、斉藤氏は党中央幹事会で急きょ公認が決定し、同区からの立候補を表明していた。事務所開きでのあいさつで、斉藤氏が強調したのは自民への「お願い」だった。

 「自民党さんのご理解もいただいて、与党統一候補として戦えるよう、丁寧にお願いをし続けたい」

 だが、その場にいたのは公明関係者や自身の大学の同窓生ら。自民議員の姿は見当たらない。

自公の間にうまれた、抜き差しならない対立。その発端となったのは、あの買収事件でした。いまや選挙連携をめぐる火の手は広島以外にも広がりつつあります。

 同じ頃、広島市内のホテルで…

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この記事を書いた人
太田成美
ソウル支局
専門・関心分野
朝鮮半島情勢、日韓関係、ジェンダー