第10回世紀の発見から50年、鮮やか「飛鳥美人」 高松塚古墳

[PR]

 「飛鳥美人」などで知られる高松塚古墳奈良県明日香村)の極彩色壁画(国宝)が見つかって3月21日で50年を迎える。古代史ブームを巻き起こした「世紀の発見」の節目に合わせ、文化庁は村内で壁画を報道陣に公開した。

 壁画には、「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像など男女16人のほか、中国古代思想の方角の守護神「四神」などが描かれている。

 壁画はカビなどによる劣化が判明し、石室を解体した。12年がかりの大修理は2020年3月に終わった。修理完了後、壁画のある作業室内が報道陣に公開されるのは初めて。

 間近で見る「飛鳥美人」は黒ずみもあった修理前とは一変。色鮮やかさを取り戻し、他の人物群像とともに飛鳥時代から奈良時代へと移る様子を再び伝える。文化庁は29年度までに、壁画を保存、公開する新施設を村内に整備する方針。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
清水謙司
京都総局|歴史、社寺文化財
専門・関心分野
歴史、社寺文化財、文芸、民俗、食文化、人権問題
  • commentatorHeader
    今井邦彦
    (朝日新聞記者=歴史、考古学)
    2022年3月21日12時46分 投稿
    【視点】

    今日、3月21日は、50年前に奈良県明日香村の高松塚古墳で極彩色壁画が発見された日。昨日、東京の有楽町朝日ホールで記念のシンポジウムがありました。その中で印象的だったのは、壁画が発見された1972年という時代背景です。当時、関西大の2年生と

    …続きを読む

連載とこしえの飛鳥美人 ~高松塚古墳壁画発見50年~(全20回)

この連載の一覧を見る