彩風と朝月の絆、専科が支える 演出家がめざした宝塚版「蒼穹の昴」

有料記事宝塚歌劇団

河合真美江
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 浅田次郎のベストセラー「蒼穹(そうきゅう)の昴(すばる)」が、宝塚歌劇団の舞台で新たな輝きを放っている。10月1日に宝塚大劇場兵庫県宝塚市)で始まった雪組公演。トップスター彩風咲奈(あやかぜ・さきな)を中心に躍動する歴史大作の舞台裏を、脚本・演出の原田諒(りょう)が語った。

 舞台は19世紀末、中国・清朝末期の紫禁城講談社文庫全4巻の長編を宝塚歌劇の1本物、フィナーレを含めて2時間半にどう凝縮するか。そこが一番難しかったと原田は明かす。

 「原作のファンとしても断腸の思いで削ったエピソードがいくつもある」。今回は出演者に合わせ、彩風演じる梁文秀(リァン・ウェンシウ)の主役版となった。科挙に首席合格して政治の中枢に駆け上がるエリートの役だ。

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 芝居としては、文秀は「静」。対して「動」となるのが弟分の極貧の少年、李春児(リィ・チュンル)。朝美絢(あさみ・じゅん)が演じる。宦官(かんがん)となり、芸の道をきわめて西太后の側近になる。

 この2人の持ち味を生かし…

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この記事を書いた人
河合真美江
文化部|宝塚歌劇・文芸担当
専門・関心分野
女性の生き方、宝塚歌劇、グリーフケア