第1回「管理職降りたい」家庭崩壊し、女性社員は涙した 上司の答えに失望

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A-stories 「昭和98年」の女性登用 管理職はなぜ増えない?

 3年前、社内で女性初の副部長となったときは、うれしかった。

 40代後半の女性は、2人の子どもを育てながら東京都内のIT企業で働く。副部長に登用されたときは、「会社から期待されている」と思った。

 だがそれは幻想だった。

 定時後に大事な会議が設定される。女性が会社を出る直前に、翌朝締め切りの仕事を頼まれる。

 上司に相談すると「大変なら、仕事量を減らしてあげる」と言われた。

 そうではなく、残業しなくても能力を発揮できるようにして欲しいと訴えたが、伝わらなかった。

 部下の人数を減らされ、業績も下がった。家に帰ってもつい、仕事のことを考えることが増えた。

 自炊の時間が取れず、週の半分以上はコンビニやスーパーで総菜を買って帰った。

 掃除もできず、床に物が散らばり、ロボット掃除機が動くことすらできない。

 メールにすぐ返信できるように、夜遅くまでスマホをチェックした。子どもから話しかけられても空返事が続き、そのうち、話しかけられることはなくなった。

 同じ会社で働く夫の帰宅は、毎晩午前2時過ぎ。

 「どんどんぐしゃぐしゃになっていった」

 ふたたび上司に相談し、返ってきた言葉にぷつんと糸が切れた。

 「事情がある人は管理職にな…

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    長島美紀
    (SDGsジャパン 理事)
    2023年2月1日12時54分 投稿
    【視点】

    OBN(オールド・ボーイズ・ネットワーク)という言葉があります。おやじネットワークとも言いますが、男性中心の人間社会のことで、例えば終業後の飲み会、喫煙所での会話、週末ゴルフといった男だらけのコミュニティのことです。このネットワークは暗黙の

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    岡崎明子
    (朝日新聞デジタル企画報道部編集長)
    2023年2月1日12時0分 投稿
    【解説】

    この連載のデスクを担当しました。 連載のためのブレストをする中で、「おっさん社会」がキーワードとしてあがってきました。ここで言う「おっさん」とは、「長時間労働」「タテ社会」「男女格差」など、昭和のモデルが当たり前と考える人たちで、彼ら(一部

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