400万円の高級ワインが売れる謎 一度知ったら忘れ得ぬ最高峰の味
制約だらけのコロナ禍で、ひそかに売り上げを伸ばしたものがある。レストランやバーで頼めば1本10万~100万円を超える、とびきり高級なワインだ。
オールド・ビンテージ・ワインの輸入卸で国内最大手のフィラディス(横浜市西区)は2022年度の売上高が約65億5千万円と、過去最高を記録した。気分も沈みがちだった長い自粛生活で「超」がつくほど高額なワインを買った人たちとは――。
20年4月、新型コロナウイルスの感染拡大で最初の緊急事態宣言が出され、外出もままならぬ自粛の日々が始まった。飲食店の灯は消え、ワインの売り上げも壊滅的な打撃を受けた。
フィラディス社長の石田大八朗さん(50)がある変化に気づいたのは、その年の暮れ。第3波が襲い、長期化の予感も広がり始めたころだった。
100万円超の売れ行き「想定を超えた」
「あれ? 高額帯のワインばかりが売れている」
コロナ禍前はよく動いた納入価格1本千~5千円ほどのワインは低迷が続く一方、数万~百万円ほどの高額帯がかつてない伸びをみせていた。
一般的にワインは納入価格の2・5倍、小売価格の1・5倍ほどでレストランやバーで提供されることが多いという。
値づけは店の裁量で、超高額帯では高くなりすぎないよう抑える場合が多いとしても、納入価格以下にはならないはず。
「販売価格で10万円超、1…
【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら