ピザを食べるヒグマ、民家の庭に出没 高まるアーバン・ベアの脅威

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古畑航希
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 ユーチューブで流れたのは、札幌市南区の森林でピザを食べるヒグマの姿だった。その直前、イスに座る男性2人の前のテーブルにはピザ2枚とポテトなどが並んでいた。

 「バキバキ」

 茂みからヒグマが現れると2人は車内に避難し、その後の様子を撮影しながら見守った。

 周囲の臭いを嗅ぎながら近づくヒグマの後方には3頭の子グマがいた。母親と見られるヒグマは前脚でテーブルを押し倒すと、地面に落ちたピザを食べ、その場から走り去った。テーブル近くではピザとポテトの空き箱が残っていた。

 札幌市がこの動画を把握したのは5月11日。撮影者側に確認すると、6日前に撮られたものだった。ヒグマと人との距離を縮めるきっかけを作ったとして、撮影者には批判が殺到した。

民家の庭先で「黒い物体が」

 ピザを食べた母グマとその子グマだと、札幌市が見た目や痕跡などから確認した個体はその前後から、市街地での目撃情報が多く寄せられるようになった。札幌市中心部の大通公園からわずか数キロの藻岩山近くにも現れ、7月中旬までに計18回の出没が確認された。

 7月3日夕には札幌市南区の…

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この記事を書いた人
古畑航希
北海道報道センター|教育、野生動物
専門・関心分野
自然環境、災害、平和