第2回目の前で差別発言…なぜ制止しない?河村市長に問い、記者は書いた

有料記事名古屋城はだれのもの

寺沢知海
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 「集団いじめのようだった」

 名古屋城天守の木造復元をめぐって、差別発言を浴びた車いすの男性(70)は振り返る。

 車いすの男性は、6月3日の名古屋市主催の市民討論会で、発言した。

 木造復元後の天守では、バリアフリーを充実してほしいと訴えていた。木造復元事業を進める市に対し、エレベーター(EV)の設置を求めていた。

 「ずうずうしい」「お前が我慢せえよ」「エレベーターはどの税金でメンテナンスするの。そんなお金はもったいない」

 EV不要を主張する別の参加者から、身体障害を侮辱する表現も含んだ数々の激しい言葉が、車いすの男性に飛んだ。

差別発言を制止しなかった市長 なぜ?問うと…

 会場には、河村たかし市長や担当職員もいた。

 だが河村市長らは差別発言を制止することなく、討論会は終了した。

 「なぜ差別発言を止めなかったのか」

 市民討論会後の会場で、私は河村市長と市職員に問いただした。

 河村市長は「広い気持ちで考…

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    小林恭子
    (在英ジャーナリスト)
    2023年10月18日17時13分 投稿
    【視点】

    筆者は今、英国に住んでいます。英国在住者から、この「事件」がどう見えたのかを記したいと思います。 河村名古屋市長の政治思想やこれまでの発言については、ほかのコメンテーターの方々が視点を書かれていらっしゃるので、当方は「市民討論会での参

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    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2023年10月18日12時0分 投稿
    【視点】

     国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」で、河村たかし・名古屋市長は慰安婦を表現した少女像や昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品などの展示内容を批判しました。河村氏は芸術祭について、公金支出を理由に「公

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