首都圏で、子どもに小学校受験をさせる家庭が増えています。連載「小学校受験のいま」の3回目は、保護者から「合否の基準がわかりにくい」との声もあがる試験について取り上げます。
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「巧緻性」「行動観察」って何?
小学校受験専門塾「メリーランド教育研究所」(東京都)の大野将平代表によると、小学校受験のオーソドックスな試験形態としては、国語や算数の基礎的な学力を測るペーパーテストがある。物語の朗読を聞いて、口頭での質問に書いて答える問題や、図形を見て規則性などについて答える問題などが多いという。
問われるのは学力にとどまらない。折り紙やひも通しなどをどれだけ器用にこなせるかをみる「巧緻性(こうちせい)」の試験、時間内に課題に沿った絵を描く試験、運動力を測る試験などもある。
受験する子どもたちを一室に集め、共同作業する様子を学校側が見る「行動観察」も定番だ。面接もあり、親子同席や子どものみなど学校によって方法が異なる。事前に志望理由や家族構成などを書いた書類の提出を求められることが多く、合否判定の要素として使われているとみられる。
募集要項を見ればどんな試験があるかは事前に分かるが、特に行動観察や面接などでは何が評価されるのか具体的にはわからないのが一般的だ。
記事後半では、「合否のカギ」をめぐる情報不足に悩みながら小学校受験に挑んだ家庭の体験談を紹介します。母親は、真偽不明のうわさが飛び交うことに戸惑ったといいます。
入試で重視する点「学校ごとに一定の傾向」
では、何が合否を分けるのか…
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- 【視点】
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