アゼルバイジャン領ナゴルノ・カラバフをめぐる紛争で、アゼルバイジャンがアルメニア系住民組織から武力で奪還して3カ月近くが過ぎた。長年の「領土」を失ったアルメニアでは、深い悲しみが広がる。政権は同盟国ロシアから離れて米欧に接近するが、「明確な答え」は見つかっていない。
「いつ再び攻撃されるか分からず、不安な日々が続いています。もう私たちに未来の保証はありません」
アゼルバイジャンとの国境からわずか約1・5キロにあるアルメニア南東部の町テグ。10月下旬、ナゴルノ・カラバフからテグの実家に避難したジャーナリストのマルガリータさん(32)はそう言うと、数百メートル先を悲しそうに見つめた。
視線の先には、アルメニア領内に陣取るアゼルバイジャン軍が掲げる同国旗があった。今年3月に越境攻撃した後、居座ってアルメニア軍とにらみ合いを続ける。
「また攻撃なの?」 雷が鳴ると聞く子ども
アゼルバイジャン軍は9月1…
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