得意だったはずの教科も、テスト0点で泣いた 言葉の壁が削る自信

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山本知佳
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 外国に生まれ、学齢期に日本に来た子どもたちは、日本語や他教科の学習の困難さに加え、心の悩みを抱えることも多い。外国ルーツの子たちの取材を続ける記者が、ある高校生に話を聞いた。

     ◇

 「日本に来て、ネパールにいた時と性格が変わった」。東京の定時制都立高校に通うネパール国籍の女子生徒(16)がそう話すのを聞き、気になった。「元々はすごい話す子で、うるさいって言われてたのに静かになっちゃった」

 中学1年の冬に、先に来日していた家族を追って日本に来たという。日本語が一言も分からないまま、公立中学校に入学したが、「友だち、全然できなかった」。

 同級生から話しかけられても、何も答えられない。日本語でどう返事をしていいのかわからなかったから。「ひとりぼっちだった。自信は0%。変なことしていたらどうしようって思ってた」

 勉強面でも、自信は削られて…

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